市川染五郎さん・時代劇『鬼平犯科帳』で若き日の鬼平に!「今の時代に長谷川平蔵という人を演じることができるのは父しかいない」 |CLASSY.
――出演が決まってから、役のことなどをお父さまとお話されたり、アドバイスをもらったりしましたか? 二人で同じ人物をやるわけですが、しっかり擦り合わせたりはしていないです。小道具の持ち方を「自分はこういうふうにやっている」と父から聞いて同じようにやったり、父の撮影している現場や映像を見せていただいたりして、自分なりに歩き方などは工夫しました。自分が見ていて普段からの父の癖なのかなと思うところですが、着物を着ている時に右側の裾をスッと持って歩くので、それを自分も真似して持って歩いたり。細かいところで同じ人物に見えるような動作を入れました。 ――お二人の演技の同じ動作などを探しながら観るとより楽しめそうですね! テレビスペシャル版を最初にご覧になった時の感想はいかがでしたか? まず脚本をいただいた時に、もうとにかく面白くて。舞台でも映像でもまず脚本をいただいて読むわけですが、読んだ瞬間にこの役がどういうシチュエーションでどういう人物像で、自分がセリフを言う時にこういう言い方になるだろうなというのが、今回の脚本はパッと浮かんだのが新鮮な感覚でした。文字で読んで面白いなと思っていたものが実際の映像になってみるとさらに面白かったです。この作品のキャッチコピーが“鬼、新時代。”となっている通り、本当に新しい時代劇だなという感じがしました。
――今回の『鬼平犯科帳』テレビスペシャル版ご出演を経験されて、新たに発見したことや収穫になったことを教えてください。 映像作品には何度か出演させていただいているのですが、最初から最後までメインの役で出させていただくというのは初めてでした。個人的には映像の演技は舞台とは全然違うなと思っているので、映像のお芝居はすごく勉強になりましたし、銕三郎という役柄がやんちゃしている青年期の役だったのですが、そういうタイプの役は初めてだったのですごく勉強になりましたね。 ■市川染五郎 ’05年3月27日生まれ 東京都出身 血液型 AB型●’05年、東京都出身。十代目松本幸四郎の長男。祖父は二代目松本白鸚。’09年、歌舞伎座『門出祝寿連獅子』で四代目松本金太郎を名乗り、初舞台を踏む。’18年に歌舞伎座『壽初春大歌舞伎』において『勧進帳』で源義経を勤め、八代目市川染五郎を襲名。’22年6月に『信康』で歌舞伎座初主演。大河ドラマ『鎌倉殿の13人』(NHK)や映画『THE LEGEND & BUTTERFLY』への出演のほか、劇場アニメ『サイダーのように言葉が湧き上がる』では声優に初挑戦している。 ■『鬼平犯科帳 本所・桜屋敷』 ‘69年に初代・松本白鸚主演で初映像化され数々の名優に演じ継がれてきた『鬼平犯科帳』。’24年より松本幸四郎を主演に迎え“鬼平”新時代がスタート。「時代劇専門チャンネル」で1月8日放送開始のテレビスペシャル版『鬼平犯科帳 本所・桜屋敷』を皮切りに5月公開の劇場版『血闘』、5月以降には連続ドラマ『でくの十蔵』『血頭の丹兵衛』が放送開始。市川染五郎は“鬼平”の青年時代・長谷川銕三郎を演じる。 【着用衣装】ニット¥147,400ジャケット¥528,000パンツ¥187,000ベルト¥106,150ブーツ¥403,700(すべてベルルッティ/ベルルッティ・インフォメーション・デスク 0120-961-859)その他/スタイリスト私物 撮影/木村 敦 ヘアメーク/AKANE スタイリング/中西ナオ 取材/門脇才知有 構成/中畑有理(CLASSY.編集室)