ディズニーの映画事業が好転 『デッドプール&ウルヴァリン』などの貢献で「史上最高の四半期のひとつ」になったとCEOが語る
ディズニーの映画事業が好転 『デッドプール&ウルヴァリン』などの貢献で「史上最高の四半期のひとつ」になったとCEOが語る
ディズニーの映画事業が『デッドプール&ウルヴァリン』と『インサイド・ヘッド2』の貢献によって好転し、CEOのボブ・アイガーは「私たちの映画スタジオ史上最高の四半期のひとつ」になったと発言した。 「デッドプール&ウルヴァリン」画像・動画ギャラリー ディズニーは、「スター・ウォーズ」やマーベル、ピクサーの映画やテレビ番組の不振から何年も苦戦を強いられてきた。しかし、2024年で唯一のMCU映画である『デッドプール&ウルヴァリン』とピクサーの『インサイド・ヘッド2』が、会計年度の第4四半期(2024年7月から9月)に3億1600万ドル(約494億円)の営業利益をもたらし、状況の好転に貢献。今年、ディズニーは40億ドル(約6200億円)という驚異的な世界興行収入をあげた。 また、ディズニーはストリーミング事業からも堅調な利益を生んでいる。Disney+とHuluは四半期で2億5300万ドル(約396億円)を稼ぎ出し、ディズニー全体におけるストリーミング事業の営業利益は、ESPN+からの収益を含めて3億2100万ドル(約502億円)だった。1年前にストリーミング事業は3億8700万ドルの損失を被ったが、この四半期にDisney+のコア加入者が440万人増加。サービス開始から5年を迎えたDisney+のコア加入者は現在1億2000万人を超えており、Huluと合わせると1億7400万の加入数に上る。 ディズニーは、『SHOGUN 将軍』や『一流シェフのファミリーレストラン』など複数のドラマシリーズの成功を指摘している。『SHOGUN 将軍』はシーズン2が計画されており、『一流シェフのファミリーレストラン』は2025年にシーズン4が配信される予定だ。『スター・ウォーズ:アコライト』はわずか1シーズンで打ち切られたが、この件については言及されていない。 ディズニーの売上高は、第4四半期は前年同期の212億ドルから6%増の226億ドル(約3兆5300億円)、通年では前年の889億ドルから3%増の914億ドル(約14兆2900億円)を計上。また、税引前の利益は前年同期の10億ドルから第4四半期に6%減の9億ドル(約1400億円)となったが、通年では前年の48億ドルから59%増の76億ドル(約1兆1900億円)となった。 ディズニーは、『モアナと伝説の海2』や『ライオン・キング:ムファサ』などの待機作に大きな期待を寄せるほか、2025年に公開予定の『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』、実写版『リロ&スティッチ』、『The Fantastic Four: First Steps(原題)』、『Zootopia 2(原題)』、『Avatar: Fire and Ash(原題)』にも言及があった。 今週には、ボブ・アイガーの後任として、EAの代表であるアンドリュー・ウィルソンが候補に挙がっているとの報道があった。ウィルソンはディズニーのCEOとして検討されているとのことで、アイガーの現在の契約は2026年までとなっている。アイガーは2020年にCEOを退任していたが、2022年に後任のボブ・チャペックが退任したことを受けて復帰した。
Wesley Yin-Poole