【新型コロナ】新変異ウイルス「JN.1」が日本で感染拡大中、1~2月で急増懸念
新型コロナウイルスの感染状況は?
編集部: 今回の記事では、新たな変異ウイルスである「JN.1」について紹介していますが、現在の新型コロナウイルスの感染状況について教えてください。 郷先生: 新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが、2023年5月に5類に移行したことに伴って、全数把握から全国5000の医療機関からの報告をもとに公表する定点把握に変わっています。この定点把握によると、2023年12月25日~31日に報告された数は2万7987人、1定点あたりの報告数は5.79人となっています。1定点あたりの報告数が一番多かったのは北海道の12.28人、次いで長野県の10.65人、愛知県の9.19人となっています。
「JN.1」感染拡大への受け止めは?
編集部: 新型コロナウイルスの「JN.1」と呼ばれる新たな変異ウイルスの感染者の割合が急増していることについての受け止めを教えてください。 郷先生: 冬という季節も加味して、この1カ月を目途に非常に多くの感染者を出すのではないかという予想もされています。というのも、海外では感染者の中での割合が増加するだけではなく、全体の感染者数も増加しているからです。オミクロン株が感染拡大したときと同じような感染拡大を見せているのです。ワクチン接種で感染はある程度抑えられると言われていますが、それでも感染を完全に抑えることはできません。今までと同様、手指衛生やマスクの着用など基本的な感染対策を継続することが求められます。
編集部まとめ
新型コロナウイルスの「JN.1」と呼ばれる新たな変異ウイルスが日本でも広がりを見せていることが今回のニュースで明らかになりました。WHOも注目すべき変異ウイルスに指定しており、今後の動きに注視が必要になりそうです。
【この記事の監修医師】
郷 正憲 先生(徳島赤十字病院) 徳島赤十字病院勤務。著書は「看護師と研修医のための全身管理の本」。日本麻酔科学会専門医、日本救急医学会ICLSコースディレクター、JB-POT。