岡崎紗絵演じる羽根木ゆい

　婚約者に逃げられた佐藤ほこ美（奈緒）と“沼らせる男”葛谷海里（玉森裕太）の恋とボクシングに懸ける思いを描く火曜ドラマ『あのクズを殴ってやりたいんだ』（TBS系　毎週火曜　午後10時～10時57分）。ほこ美が通うボクシングジムのトレーナー・羽根木ゆいを演じている岡崎紗絵さんが、トレーニングや撮影のエピソード、見どころを語ってくれました。 【写真】羽根木ゆい（岡崎紗絵） ◆演じるゆいはどのようなキャラクターでしょうか？ ゆいは芯の強い女性ですね。今までにもハキハキしたキャラクターを演じることはありましたけど、ボクシングジムを経営している父親の成さん（渡部篤郎）を「親父」って呼び、トレーナーとして選手にげきを飛ばし、何ならリング外でもほえていたり（笑）。ここまで強いキャラクターを演じることはなかったので、挑戦する機会をいただけてうれしかったです。ボクシングに対する熱い思いがあり、ジムを昔のように盛り上げていきたい思いもあるので、常にそんな思いを持ちながら演じるようにしています。 ◆ゆいに共感する部分、好きだなと思う部分はありますか？ ボクシング一筋で生きている、揺るがない真っすぐさですね。私はゆいのボクシングほど打ち込めたことがないので、そこはいいなと憧れています。 ◆ボクシングトレーナーを演じるうえで意識していることは？ トレーナーの方って視野が広くて、選手を俯瞰から見て、メンタル面も含めすべてサポートしているんですね。その説得力を持たせるため、私自身も相手のすべてを受け止める気持ちでいるように心掛けています。 あとはゆい自身ずっとボクシングに打ち込んでいた人ですし、しかも指導する立場なので、ちゃんとお手本になるようなフォーム作りもしました。技術指導の方が本番直前まで教えてくださってますし、ボクサー役で出演されている世界チャンピオンの晝田（瑞希）さんも動きを教えてくれて。晝田さん、すごく説明上手なんです。ボクシングって上半身を使うイメージでしたけど、パンチのときに踏ん張る下半身が大事らしく、どういう姿勢だと踏ん張りやすいか、細かく教えてくれました。晝田さんを見ると、体の仕上がり方が全然違って。ボクシングをずっと続けてるってこういうことなんだなと思わされます。 ◆トレーナー役、難しいところ パンチって打つ人によってリズムや間合いが違うんです。ちゃんと合わせないといい音でミットを鳴らせないから、合間に奈緒さんと練習してます。私もちょっとパンチを打たせてもらったんですけど、いい音が鳴るとスカッとしますね。いいストレス発散になるし、のめり込んだらハマりそうです（笑）。 ◆現場の雰囲気はいかがですか？ セットにダンベルがあるので、それを使って奈緒さんとトレーニングをしたりしてます。奈緒さんって笑い声が爆発的だから、現場のどこにいるかすぐ分かるんです（笑）。本当に太陽みたいな、周囲も笑顔に変えてくれるステキな存在だなって。晝田さんも笑顔が印象的な方で、ボクシングをしてるときとのギャップがありますね。意外なのは渡部さんも一緒で、あんなにおしゃべりがお好きとは思いませんでした（笑）。いろいろ他愛ないお話ができてうれしいし、そういう時間が親子の距離にしてくれているのかなと思っています。 ◆実は7年前にあったある出来事を引きずっている、ゆいと海里。10月29日（火）放送の第4話では、その理由が明かされることになります。 最初は明かされていなかった、ゆいと海里の過去が描かれるから楽しみにしていただきたいですね。ほこ美を交えた3人の関係がどうなっていくのかも見どころです。 演じてて思うのは、海里って本当に“沼”な男性だなと（笑）。自分は特別な存在なんじゃないかと誰もが思っちゃうし、もっと彼のことを知りたくなっちゃう。玉森さんから醸し出る空気感がまさに海里な感じで、アドリブも織り交ぜつつ、せりふの言い方やしぐさがすごく自然なんです。本当に素晴らしいなと思いながら見てますね。 ◆海里役の玉森さんと、何か印象的だったエピソードはありますか？ 海里も元ボクサー役ということで、玉森さんも食事制限をされてたんです。よく現場で真空パックのささみを食べていたんですけど、私の前でそれを開けたとき、味付け用の汁が飛んで来て。でも玉森さんはそれに気づかずおいしそうにパクパク食べてたから、何も言えませんでした（笑）。 ◆ちなみに岡崎さん自身、ほこ美のボクシングのような、人生の転機となった出合いはありますか？ 「セブンティーン」のオーディションですね。普通の高校生だった自分が東京でモデルの仕事をするなんて考えたこともなかったし、できるとも思ってなくて。そこで周囲の皆さんが背中を押してくれたから今があるんだなと。振り返っても、大きな転機だったと思います。 ＜プロフィール＞ 岡崎紗絵 ●おかざき・さえ…1995年11月2日生まれ。愛知県出身。B型。