男性(当時48)を包丁で刺し殺害した疑い 霧島市殺人の罪 検察側は懲役25年を求刑
鹿児島読売テレビ
2023年7月、霧島市のグループホームで一緒に生活していた男性(当時48)を包丁で刺し殺害したとして殺人の罪に問われている男の裁判員裁判です。 裁判は25日に結審し、検察側は、懲役25年を求刑しました。 殺人の罪に問われているのは、霧島市の無職、金城昇被告(68)です。 起訴状などによりますと、金城被告は2023年7月霧島市のグループホームで一緒に生活していた男性(当時48)の左胸を包丁で複数回刺し殺害したとされています。 現場となったグループホームは薬物やアルコール依存症の社会復帰を支援する施設です。 金城被告は初公判で「間違いありません」と起訴内容を認めています。 25日の裁判で、検察側は、「強固な犯意に基づく危険で残虐な犯行である」、「過去に殺人の罪で13年服役するなどの前科があることや犯行後に「やってやった」という達成感の言葉を口にしていることからも再犯の恐れは極めて高い」などとして、懲役25年を求刑しました。 一方弁護側は、「被告人はアルコール依存症や排便障害を抱えていて、 犯行当時、追い詰められた精神状態であった」、「被害者がグループホームの規則を破っていたことや被害者から喧嘩を売るような発言を受けたことなどから 不満が蓄積した結果、犯行に至った」などとして懲役17年が相当であると主張しました。 被害者遺族の代理人弁護士は、「前科が多く、粗暴性や危険性は顕著」、「一方的に怒りを募らせたという 動機に酌むべきところはない」などとして死刑判決を求めていて、25日に開いた会見で遺族の思いを代弁しました。 (被害者遺族代理人・河井耕治弁護士) 「被告人の理不尽な一方的な言い分に惑わされることなく正しい目で事実を見て判断をしていただきたいと切望している」 判決は10月31日に言い渡されます。