小林鷹之・初代経済安保相が語る日本の成長戦略とは?
一官僚が元大臣に直談判した内容とは?!
水内氏が聞き手を務めた谷垣禎一氏の回顧録で、谷垣氏と小林氏は対談をしました。 MC伊藤「この対談は、小林さんが谷垣さんに直談判をされたという話がきっかけだと伺いましたが、どのような内容だったのでしょうか」 民主党に政権交代をして谷垣氏が野党総裁として誕生した頃、小林氏はワシントンの日本大使館に出向中でした。 その時に、アメリカの中で、日本の存在感が低下をしていると、小林氏は危機感を持ちました。 当時、アメリカ政府と話をしても「今ここで約束をして決めても、来年、日本の総理が変わっているかもしれないから、意味あるのか」と言われ、反論できずに悔しい思いをしたことも。
「自民党がかなり弱っていましたが、自民党をなんとか立て直す1つの歯車となって、国際社会の中で日本の存在感をなんとかあげたい」という思いから、小林氏は、谷垣総裁に長文の手紙をしたためました。 小林氏「インタビューの時に会ったら、(谷垣氏が)『あの時小林君、長い巻紙のような手紙をくれたよね』と」 MC伊藤・水内氏「ああ!昔のような(爆笑)」 MC伊藤「それは一個人として?」 小林氏「一個人です」 当時は、小林氏は係長か課長補佐くらいの役職のため、大臣との面識はありませんでした。 しかし、財務大臣を長く務めていた谷垣氏なら、自分のこの気持ちをわかってくれるんじゃないか、という期待があったと語ります。 手紙を送った後、谷垣氏から返事が来て、谷垣氏に会いに自民党本部の4階の総裁室へ。 そこで小林氏は「自民党からやらせてください」と自ら谷垣氏に話し、2010年に財務省を退官。 その後、政治の道に進んだと振り返っていました。
日本の成長活路は地方にあり?!
水内氏「『今後、日本は人口も減っていきますが、大丈夫なのか』という疑問を素朴にぶつけたいと思いますがどうでしょうか」 この質問に対して小林氏は「私は成長できると信じてます」と即答。 続けて「あんまり心配してないです。非常に前向き」とコメントしました。 「人口が経済要素であることは間違いないですが、それだけではなく、日本の人口が減っていくなかで、どうやって成長の活路を開けるか、これが政治の大きな使命であり、政治がやるべきことだ」と小林氏は熱く語ります。 今、東京一極集中が進んで地方がちょっと元気がなくなっていると言われていますが「こういう状況だからこそ、日本各地、地方に、どんどん産業のクラスターを作っていけばいいと思うんですよ」と小林氏。 地方に産業を生み出して、雇用を生み出し、所得をあげて、その中でどんどんお金を回転させていければ、「日本はまだまだ成長できると思います」と力強く語りました。