加藤紀子さん(51)さよならも言わずに去っていった更年期。目指す50代以降の生き方とは|STORY
夫がパートナーであり、親友であり、一番の味方
ー「いろんなことに挑戦してみようと思ったのは、40代で仕事が落ち着いたから」と言う加藤さんですが、実はそれ以外にも理由があるそう。 50歳前後で興味があるものはどんどんやってみようと思ったのは、父がその年で亡くなっていることと、なんでも一緒に楽しめる夫がそばにいてくれる、この2点が大きいですね。 父が亡くなったのは私が20歳の時。50歳という若さで逝ってしまった父を見て自分が50歳になる頃にはどうなっているんだろう? とずっとドキドキしていました。同時に「人間はいつ死ぬかわからないから後悔のないように生きなきゃ」という思いもずっとあって。そのためには興味のあることを諦めずに、どんどんやっていきたい、幸いにも夫という素晴らしいパートナーが近くにいるんだから、一緒に謳歌したいという思いがますます強くなりました。 DJの仕事をしている夫(TOKYO No.1 SOUL SETの川辺ヒロシさん)は同じように好奇心のアンテナが敏感かつ、違うチャンネルを持っていてお互いをフォローし合える関係性。夫とは毎年大阪で開かれる音楽とお笑いの融合フェスで、小籔千豊さんが主催する「コヤブソニック」で出会いました。年齢や性別関係なく、自分が持っているものを分け隔てなく人にシェアできるところに惹かれて結婚して11年になります。私が「これはこの程度でいいかな」と思っても「もう一歩先を見たらもっと面白くなるかもよ」といざなってくれたり、「こんなのがあるけど知ってる?」と言ったら「じゃあ、俺もそれが知りたいから行こうよ」と行動してくれたり。互いを刺激し合って広げ合えるのがとても楽しいし心地いい。夫婦二人でこれからも好きなことをシェアしていきたいですね。
今後の抱負は?
ー50歳以降は好奇心をエンジンにして挑戦したいと話す加藤さんの今後の抱負は? 好きなことにチャレンジすること、食べることを軸にしながら、運動と睡眠も大事にしていきたいですね。特に睡眠は不足するとクマができたり便秘がちになったり、ご飯が美味しく感じられなくなったりするのでとても大切。生活の基盤をきちんと丁寧に整えながら、やりたいことが尽きない自分でいたい。やりたいことのためには体を作っておかなきゃいけないし、メンタルをメンテナンスしておくことも必要です。そしてその手間を楽しむこと。野菜だって買った方が早いけれど、育てる過程に学びと気づきがある。手をかける面倒くささを楽しむことができたら、もうこっちのもの!(笑) だと思うんです。 ■加藤紀子さん 1973年1月30日、三重県生まれ。1992年に歌手デビュー。歌手・俳優として活動しながら1990年代には「マジカル頭脳パワー!!」などのバラエティ番組で活躍。現在はテレビ、ラジオやWEB連載を持つなど執筆業にも活躍の場を広げている。TBS「ふるさとの未来」(水曜深夜0時58分~)にレギュラー出演中。公式ブログ 「加藤によだれ」インスタグラム@katonoriko も人気。 撮影/田頭拓人 取材/柏崎恵理 撮影協力/大東京綜合卸売センター「アジアンミール」 ※情報は2024年9月号掲載時のものです。