【舞台裏】北欧で戦う卓球ジュニア日本代表に「和牛とおにぎり」の日本食が届くまで
輸出と現地調達を組み合わせる
現地での食材調達に苦労はないのだろうか。JA全農 広報調査部・広報SR課の岡八寿博さんにも話を聞いた。 ――北欧で日本食の食材は手に入るのでしょうか。 岡:スウェーデンでの食支援は今回が初めてなので、どのように輸出できるか、から検討を始めました。 7月から約5ヶ月間かけて、調達経路はもちろん、おにぎり弁当のメニュー開発、試食会など関係者の間で何度も打ち合わせを重ねたことで、今回、お米、和牛を中心に指定した量を全て調達できています。 ――具体的には、何を日本から持ってきたのでしょう。 岡:日本産米と和牛とパックご飯、果実飲料は日本から輸出し、こちらで輸入という手続きを取って調達しました。お野菜は輸出がなかなかできないので、現地でできるだけ普段食べ慣れた味に近いものを現地調達しています。 ――現地に着いてからの驚きは何かありましたか。 岡:来る前は、氷に閉ざされた寒い場所という印象で、現地の食文化も芋や麦が中心のはずだから、新鮮なお野菜の調達は厳しいかなと思っていましたが、スーパーに行ってみると、意外に色とりどりのお野菜が並んでいました。 ヨーロッパ各国から調達・輸入してる食材が豊富だったので、思った以上に日本の味、日本食を再現することができたと感じています。
選手からも喜びの声「安心できる」
21日、現地ヘルシンボリで行われた食材贈呈式でも、試食した代表選手たちからも“美味しい”と笑顔がこぼれた。 坂井雄飛(愛工大名電高校)は「とても美味しいです。食べ慣れている日本食を海外遠征でも食べられるのは安心できます」とサポートに感謝し、面手凛(山陽学園高校)は「食事は試合でのパフォーマンスにもつながるので、今回日本食を食べて、良い結果が出せたらいいなと思います」と、活躍を誓った。 いよいよ幕が開いた今年の世界ユース、多くのサポートに支えられて、いつも以上にエネルギッシュな日本選手の活躍に期待したい。
ラリーズ編集部