２回無失点の好投を見せた松本健（撮影・金田祐二）

　「練習試合、ヤクルト５－１起亜」（２７日、ＡＮＡ ＢＡＬＬ　ＰＡＲＫ浦添） 　ヤクルトのドラフト２位・松本健吾投手（２４）＝トヨタ自動車＝が、実戦舞台でまたしても「０行進」を続けた。この日光ったのは、今キャンプで伝授された“伊藤智仁直伝”スライダーだ。「ずっと練習していたスライダーを右にも左にも投げられましたし、空振りも取れた。まだ投げ始めて日がたってないので、打者に投げたかった」。練習の成果に、ルーキーは少しだけ胸を張った。 　１点リードの三回に登板すると、２死から続けて挑戦した。１２５キロ、１２４キロで連続見逃しストライクを奪ったのが、一番のハイライトになった。これまで投げていたスライダーよりも曲がり幅の大きな“武器”で、「まだ理想は確立できていないですけど、自分の使えるボールとしては出来上がってはきている」と手応えを得た。 　「僕自身は結構いい感じなんですけど、（伊藤投手コーチからは）『まだなめんなよ』っていう感じです」。笑みを見せながら、やりとりを明かした松本健。伝説のスライダー完全習得の道はまだ半ば。合格のサインが出るまで、さらなる鍛錬を積んでいく。