【ジャパンC】人気で凡走、人気薄で激走するセン馬の妙 2頭のセン馬が大万馬券のカギを握る!?
今年出走の2頭のセン馬が大万馬券のカギを握る!?
そんなセン馬の激走は1990年代に入っても続き、1991年には6番人気のシャフツベリーアヴェニューが3着に入る。 1992年は馬券圏内にこそ入らなかったが、10番人気のレガシーワールドが逃げてあわやの4着にまで奮闘した。 そして翌1993年、そのレガシーワールドが快挙を成し遂げる。 前年のジャパンCで4着に入った後、本格化を迎えたレガシーワールドは有馬記念、4歳緒戦のアメリカジョッキークラブC、さらに京都大賞典と3戦連続2着に。 挑んだ2度目のジャパンCでは6番人気の人気に留まるも、スタートから番手に付けて流れに乗ると直線でもコタシャーンらの追撃を振り切って勝利。 日本のセン馬として初のジャパンC制覇を果たし、日本最強のセン馬という呼び名をほしいままにした。 さらに1994年。今度は京都大賞典を制した勢いでジャパンCに挑んだマーベラスクラウンがアメリカのパラダイスクリークとの叩き合いを制して勝利。 2年連続で日本のセン馬がジャパンCを制して「ジャパンCはセン馬が強い」という馬券格言が生まれた。 その後、セン馬は鳴りを潜めるが、1999年には香港からやってきたインディジェナスが12番人気という人気薄ながら、スペシャルウィークの2着に食い込む激走。馬連は23,190円という万馬券決着に。 その4年後の2002年にはアメリカのサラファンがイタリアのファルブラヴとの叩き合いの末2着に入り、馬連は25,600円、この年の夏に導入されたばかりの馬単、3連複でもそれぞれ万馬券となる波乱の決着となった。 この年以降、ジャパンCでセン馬が馬券圏内に絡むことはなく、現在に至るが……今年はフランスのゴリアット、そして日本のシュトルーヴェと2頭のセン馬がエントリー。 2頭とも今年に入ってから重賞で2勝以上を挙げているなど、穴馬としての資質は十分。大万馬券を目指すなら、狙ってみるのも悪くないかもしれない。 ■文/福嶌 弘