「同じ人間なので努力次第でどうにでもなる」巨人・船迫大雅、ライデル加入で救援バトル激化にも臆さず
巨人の船迫大雅投手(28)が27日、勝利の方程式入りへの決意を明かし、地元からは初となる侍ジャパン入りの誓いを立てた。出身の宮城・蔵王町で、町民栄誉賞贈呈式並びに同町の観光大使委嘱状交付式に出席。前中日のライデル・マルティネス投手(28)の加入で救援陣の競争が激しさを増す中で「努力次第でどうにでもなる」と闘志を燃やした。出迎えた野球少年・少女から侍ジャパン入りへエールを送られ、26年WBCでの代表入りへの意欲を示した。 【写真】蔵王町観光大使に任命され自身の名刺を披露する船迫 熱烈な歓迎に、船迫が表情をほころばせた。蔵王町役場で行われた、町民栄誉賞贈呈式並びに同町の観光大使委嘱状交付式に出席。正面玄関では、雪が降る中で地元の野球チームの少年少女たちが出迎えた。その手には「目指せ! 侍JAPAN!」と書かれた横断幕が握られていた。蔵王町の未来を担う“後輩たち”からのエールに、「侍ジャパンに選んでいただけるような選手になれるように。再来年のWBCまでに頑張って、結果を出し続けられるように」と飛躍を約束した。 プロ2年目の今季は開幕1軍入りを果たすと、全試合でベンチ入りして51登板で4勝0敗22ホールド、防御率2・37。リーグ優勝に貢献し、新人王を獲得。来季の勝ちパターン入りを目指すこのオフは、回転数の低下が目立ったスライダーの改善に取り組んでいる。阿部監督はマルティネスを9回、今季守護神だった大勢を8回で起用する構想を披露済み。ケラー、バルドナード、高梨とともに、2人につなぐ勝利の方程式の枠を懸けた競争が激しさを増す。「すごい投手が入ってくるけど、大勢も言っていた通り、同じ人間なので努力次第でどうにでもなる。あとは自分がどれだけ勝ちパターンにこだわってやっていけるか」と刺激に変えている。 レジェンドからも飛躍のヒントをつかむ。来季、楽天を自由契約になった田中将が加入。駒大苫小牧時代の甲子園での活躍はもちろん、宮城出身とあって楽天での活躍は強く印象に残っている。先発と中継ぎの違いはあれど、日米通算197勝を積み上げた投球術、数々の修羅場をくぐり抜けてきた経験を持つ田中将はまさに生きた教材。「力のある、引き出しの多い選手が入ってくる。いいところはどんどん盗んで、盗めるものは盗みたい」と貪欲に学ぶつもりだ。 式後には行きつけのラーメン店「中華亭」を訪問。チャーシューメンに舌鼓を打ち、年明けから予定している広島自主トレへエネルギーを充電した。「来季、チームの目標はリーグ優勝、日本一。個人としては最優秀中継ぎのタイトルを目指していきたい」。「船迫」と「蔵王町」、2つの名をさらに知らしめる一年にする。(小島 和之) 船迫に強力な援軍が誕生することになった。地元企業などのバックアップで後援会が設立されることが明かされ、東京Dへの応援プランも浮上。「町を挙げて応援してくださるということはすごくうれしい」と喜んだ。観光大使としての宣伝名刺も手に入れ、委嘱式の壇上では「蔵王町に貢献できるように、精いっぱい発信していく」と所信表明。ふるさとへの感謝は行動で返していく。
報知新聞社