エキゾチックな旅情は今は昔 7カ国と隣接する新疆ウイグル自治区の現在
新彊ウイグル自治区といえば中国の最も西の地域で、シルクロードやタクラマカン砂漠、イスラムの民といったエキゾチックな旅情あふれるイメージが先行しがちである。
しかし実際はそうではない。省都ウルムチには外資系企業が進出し、高層ビルが立ち並び、繁華街には高級ブランドの店も見かけるほどの巨大都市となっている。北京から西に2500キロ以上離れた辺境の地とは思えないほどだ。ところがさらに西のカシュガル、ホータンなどへ行くとイスラム色の濃い街になっていく。新疆ウイグル自治区は モンゴル、ロシア、カザフスタン、キルギス、タキスタン、アフガニスタン、パキスタンとの国境に接している。まさに中国政府にとって地政学的にも要の地である。 ここウイグル自治区は、少数民族であるウイグル族、カザフ族、キルギス族、回族などのイスラム信仰の多い地域であった。自治区全体では漢民族の方が過半数を占めているといわれている(少数民族のうちほとんどがウイグル族)。 中国 ウイグル自治区 2008年 (写真・文:村田次郎) この記事は「【フォトジャーナル】漢民族同化政策 中国・新疆ウイグル自治区 村田次郎」の一部を抜粋したものです。