衆院選 熊本の選挙区は自民党が独占 野党は議席獲得ならず 投票率は過去2番目の低さ
テレビ熊本
27日に投開票が行われた衆議院議員選挙。熊本県内の小選挙区では自民党の前職4人が議席を守りました。 一方、候補者のすみわけを行った県内野党ですが、比例復活もかなわず、議席獲得とはなりませんでした。 熊本1区は、自民党・前職の木原 稔さ んが立憲民主党と参政党の新人を破り、6回目の当選を果たしました。 【自民・熊本1区 木原 稔 氏】 「皆さんの代表として、このバッジをお預かりする。その重みと責任を感じながらしっかりと一日一日を無駄にすることなく誠実に謙虚に頑張ることを誓う」 当選から一夜明けた28日朝、木原さんは自身の「政治活動の原点」と呼ぶ大甲橋に立ち、新たなスタートを切りました。 【自民・熊本1区 木原 稔 氏】 「全体の議席の状況が気になって、今日が一番、寝不足です。何がこういう結果をもたらしたのかについて真摯に捉えて改善しないといけない。私が(選挙戦で)話したことを実行していく。それが衆院選における代議士として選ばれた私の責任だと思うし、政策的なことはあるが、最終的には『誇れる国に』ということに向けて頑張っていきたい」 熊本2区は、自民党・前職の西野 太亮さんが参政党と共産党の新人2人に大差をつけ、2回目の当選を果たしました。 【自民・熊本2区 西野 太亮 氏】 「時には大胆に勝負できる、度胸のあるそういう政治家になっていきたい。その政治家を目指して、その先に日本、古里・熊本の持続可能な発展を目指して、日々、精進を重ねていきたい」 当選から一夜明けた28日朝、西野さんは3年前、初当選した日の翌朝と同じ場所で辻立ちを行いました。 【自民・熊本2区 西野 太亮 氏】 「皆さまの期待に応えるためにも、しっかりと仕事をしていかなければならない。その決意を新たにしているところだ」 終始、引き締まった表情でマイクを握った西野さん。自民党と公明党が議席を大きく減らし、与党が過半数を割り込んだ衆院選の結果について、次のように述べました。 【自民・熊本2区 西野 太亮 氏】 「政治とカネ、政治資金の不記載の問題に対する不信感、批判というのは根深いものがあった。大変重く受け止めているし、これからどういったことをやらないといけないのか、信頼回復に向けてやるべきことは何なのか、そこをしっかり考え、それを実行に移していくことが重要」 熊本3区。自民・前職で党の国対委員長を務める坂本 哲志さんは、8回目の当選確実の瞬間を東京・永田町で迎えました。 陣営の幹部らが集まった益城町の会場にはリモートで参加。画面越しに万歳三唱を行いました。 社民党と参政党の新人を寄せ付けず、盤石な組織力で8回目の当選を果たした坂本さん。 昨夜は、TKUの番組への生出演の合間にも党本部に出向き、森山幹事長らと協議するなど、執行部として対応に追われていました。 【自民・熊本3区 坂本 哲志 氏】 「国民の皆さんの厳しい審判が下ったので謙虚に受け止め、緊張感を持って当たらなければいけない。とりわけ国会対策委員長を仰せつかっているので、国会を国民の皆さんに分かるような形で動かしていく、その責任の重さをつくづく感じている」 熊本4区は自民党・前職の金子 恭之さんが立憲民主党の新人と日本維新の会の元職を破り、9回目の当選を果たしました。 県内で最も広い選挙区で、12日間で3415キロ走り抜けた金子さん、21ある市町村のトップや推薦する公明党などの友好団体が支援する盤石の体制で選挙を戦いました。 【自民・熊本4区 金子 恭之 氏】 「『地域の繁栄なくして国の繁栄なし』と地方が国を支えているという(政治理念の)原点を基に、8期24年間の経験を生かして、地方づくり、地域づくり、国づくりに頑張りたい」 一方で、金子さんは自民党の『政治とカネ』の問題について、「しっかりと先頭に立って政治改革を成し遂げ、国民の信頼を取り戻したい」と述べました。 また、熊本県関係では公明党・前職の吉田 宣弘さんが比例九州ブロックで4回目の当選を果たしました。 【公明党・比例九州 吉田 宣弘 氏】 「国民の期待を今後の政治に生かしていかなければならない。もう二度と国会議員が政治とカネの問題を起こさない。そういった覚悟を持てるような仕組みをつくり上げていきたい」 全国的には立憲民主党など野党が躍進した一方で、熊本県内の野党候補は比例復活も果たせず、前回の衆院選に続き、県内の野党の議席はゼロとなりました。 【敗戦の弁/立憲・熊本1区 出口 慎太郎 氏】 「全国的には(自民党の)〈裏金〉〈脱税〉の問題があったので、少なからず熊本でも私たちに追い風があったのは間違いないと思う。今回、このような結果になったのは、全て私だけの責任だと思っている。本当に申し訳ありませんでした」 【敗戦の弁/社民・熊本3区 橋村 りか 氏】 「このような形になったのは一重に私の力不足だと思っている。(応援して)いただいた人たちの思いが必ず社会に届く、そんな社会にこれからも皆さんと一緒に向かっていきたい」 なお、投票率は熊本県内全体で52.06%で、前回を4.34ポイント下回り、過去2番目の低さとなりました。
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