サッカーJ1浦和監督時代からあだ名は”組長” 『ザスパクサツ群馬』の指揮官に「暴言パワハラ」疑惑
「外面(そとづら)は良いので、サポーターやスポンサーからはすごく評判の良い監督でした。でも、チームスタッフに対して当たりがキツく常に文句を言っているような人なんです。連日暴言を吐かれるなかで嫌気が差し、チームを辞める決意をしました」 【画像】大槻毅氏 オールバックで目力強め!あだ名は"組長"…ピッチを睨みつけるド迫力写真 そう語るのは、サッカーJ2に属する『ザスパクサツ群馬』のチームスタッフだった男性のAさん。Aさんが怒りを滲(にじ)ませるのは、現在同チームで監督を務める大槻毅(つよし)氏(51)に対してである。 「複数のJリーグクラブでコーチを務めた大槻は’04年に『浦和レッズ』の強化本部スタッフとなり、’19年から浦和の監督としてチームを率いました。同年の鹿島戦では試合中に相手選手を突き倒し、退場処分を受けている。’22年シーズンから『ザスパ』の監督に就任。強面(こわもて)の風貌から″組長″の愛称で親しまれています」(スポーツ紙記者) サポーターから信頼が厚い大槻氏だが、スタッフに対してはパワハラにあたるような言動が繰り返されていたという。 「私は’22年から2年間『ザスパ』でマネージャーとして働いていました。その間、大槻からは『1年目の分際でよく俺と対等に話せるな』など毎日のように暴言を吐かれ続けたんです。『スタッフは奴隷契約だから』とも言われました。実際、1年目は朝6時半から夜の9時頃まで働く生活。そんな中で『奴隷契約』と言われた時はゾッとしましたね」(Aさん) さらに、Aさんの心が踏みにじられる出来事が起こる。 「昨年夏、練習試合の集合時間が前日に変更になり、私がチームに一斉連絡をしたことがありました。しかし翌日、大槻のお気に入りの選手が遅刻してきたんです。その選手にも集合時間が変わったことを伝えていましたが、なぜか大槻から遅刻を私のせいにされ、『Aが悪い』とみんなの前で叱責された。大槻は選手らにも『使える駒がいない』『ベンチ外の選手の練習なんか俺は考えない』と暴言を吐いていました。大槻のことを嫌う選手も少なくないですが、監督として結果も残しているので大槻のワンマンチームのようになっていきました。彼に対して何も言えない空気があったんです」 やがて限界を迎えたAさんは、大槻体制が来年も続くのであればチームを辞めると決意し、’23年シーズン終了後に退職した。 ◆パワハラ疑惑の″証拠″ FRIDAYは今回、大槻氏のパワハラ疑惑を裏付ける動画を入手した。その動画とは、「ザスパ」の練習をスタッフが記録用に撮影したものだ。画面に映った大槻氏は、撮影者のスタッフに対し「死ねボケ!」「口利いてもらってるだけありがたいと思え」と高圧的に口にしていた。 名物監督に浮上したパワハラ疑惑について本人は何を語るのか。2月中旬、FRIDAYは大槻氏を直撃した。 ――フライデーです。お話を伺いたくて。 「あー。クラブと話してもらえますか」 ――大槻さんからパワハラを受けたと証言するスタッフの方がいて、その音声や動画を確認しているのですが。 「クラブを通してという形でいいですか。今喋ることは特にありません」 自らは何も語らなかった大槻氏。彼がスタッフに浴びせた暴言の内容や選手の遅刻の責任をなすりつけたことについて、クラブに事実確認の質問状を送付したところ、以下のように回答があった。 「(FRIDAYが動画で確認した暴言について)クラブに保管している当日のトレーニングの映像を確認し、当該の発言については確認出来ましたが、前後のやりとりを見ると高圧的ではなく、当該のスタッフにも確認したところ『ハラスメントとは思っていない』との回答を得ております」 奴隷契約という発言については「昨シーズンも在籍していた現職のスタッフ全員にヒアリングをしたところ、そのような発言は確認出来ませんでした」とし、選手の遅刻をAさんの責任にしたことについても「こちらもヒアリングを実施しましたが叱責と思われるような発言は確認出来ませんでした」と回答があった。 クラブがハラスメントを否定する一方で、大槻氏の言動に苦しんでチームを去ったスタッフがいるのも事実。令和の指導者には高いモラルが求められている。 『FRIDAY』2024年3月15日号より
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