パリ五輪代表に確定! 山下美夢有は“今年3本目のパター”で全米女子プロ2位タイ
パター以外の13本はほとんどいじらない山下美夢有
国内女子ツアーで2年連続の年間女王となった山下美夢有。今年は海外メジャーでも結果を出しており、全米女子オープンで12位タイ、全米女子プロで2位タイに入り、大逆転でパリ五輪出場を決めました。セッティングを調べると、新しいパターを使い始めていたことが分かりました。 【写真】これが山下美夢有の全米女子プロ2位に貢献した「テーラーメイド TP コレクション ブラック デルモンテ」です
2023年の開幕戦からウッドもアイアンも「スリクソンZX MkIIシリーズ」を使っており、今年もまったく同じモデル、同じ番手を使っています。初めて年間女王になった22年も前作の「スリクソンZXシリーズ」を使っていただけで番手構成は同じ。フェアウェイウッドは3W、5W、ユーティリティーは4U、5U、そしてアイアンは6番から。ウェッジも21年から48度、52度、58度にしていました。 ちなみに「スリクソンZX5 MkII」のドライバーを使い始めたのは22年シーズンの後半。その印象を聞くと、次のように印象を語っていました。 「このドライバーにかえてから飛距離のバラツキがなくなって、フェアウェイキープできる回数が増えました。ヤバいと思ってもフェアウェイにギリギリ残っているので助けられています」 「スリクソンZX5 MkII」のアイアンを使い始めたのは23年の開幕戦からです。アイアンについては、次のように語っています。 「まず形状がすごく好きだし、ラフからの抜けもいい。自分が良いショットをしたときと悪いショットをしたときの違いが音で分かるところも気に入っています」 ドライバーもアイアンもめったにかえない山下が、唯一よくかえるのがパターです。 今年の開幕戦で使っていたのは地元・大阪の地クラブ・リアライズの「スクワッド プロト」です。山下はプロ入り当初から同メーカーのパターを試合でよく使っていました。もう1本、頻度が高かったのがオデッセイ。昨年も「オデッセイ 2ボールブレード」を使っていましたが、今年も5月から三角ネックの「オデッセイ Ai-ONE TRI-BEAM 2ボール」を使い始めました。優勝こそありませんが、5月は全試合でトップ10入りと成績は安定していました。 しかし、6月の「リゾートトラストレディス」では今年3本目のパターを投入します。それがテーラーメイドの「TPコレクション ブラック デルモンテ クランクネック」です。その感覚が気に入ったようで、そのまま6月の海外メジャーでも使い続けていました。 ヘッド形状としては通常のブレード型よりソール幅が広めのタイプ。今までマレット型を使っていた山下にとっては寛容性と操作性を両方持ったパターだったのかもしれません。 米女子ツアーでも最難関のコースセッティングで行われた全米女子オープンと全米女子プロ。グリーンも速くて厳しいピンポジションでしたが、山下のパッティングは冴えていました。マレット型でもブレード型でもない“幅広ブレード”がうまくハマったようです。