全焼したスープカレー店、再起へCF 北海道・稚内の「プチGARAKU」 寄付200人超「支援の気持ちに応えたい」
【稚内】2月に火災で全焼し、閉店した稚内唯一のスープカレー専門店「プチGARAKU(ガラク)」が再起を目指し、クラウドファンディング(CF)で資金を募っている。開始1週間で目標額の3倍を上回る約190万円を集め、支援の輪が広がる。店主の松尾篤行(とくゆき)さん(44)は感謝の気持ちを胸に、新店舗(中央2)の7月開業を見据える。 【動画】鈴井貴之さん 「道新ホールを成仏させたい」 愛憎半ばの劇場よ永遠に 同店は2011年に副港市場で創業し、老舗喫茶店「挽香(ばんか)」(17年閉店)の店舗に19年から移り営業。札幌の人気スープカレー店「GARAKU」の姉妹店で、稚内でも幅広い世代に愛された。店の入る木造2階建ての建物は2月2日、火災で全焼。営業時間外に出火し、原因は今も分かっていない。 松尾さんは火災直後のことを「何も考えられない状態。焼け跡から出てきた調理器具を見るのがつらかった」と振り返る。3月上旬に解体を終え、少しずつ「もう一度店をやってみよう」という気力が湧き、準備に向けて動き出した。 CFは友人で、中頓別町にある菓子店の店主中野巧都さん(28)が企画。「最初は松尾さんにどう声をかけて良いか分からなかった。でも、自分にできることをしたい」と提案した。 厨房(ちゅうぼう)設備の新調や調理器具の購入費用などに充てるため今月17日からCFを開始。初日に目標額の50万円を達成し、23日時点で稚内を中心に全国200人超から寄付が寄せられている。