【阪神】藤川球児氏が指摘…得点力不足で守備に焦り 4回2死一、二塁では投手の打席で外野前進守備せず
◆日本生命セ・パ交流戦 阪神1―4楽天(6日・甲子園) 阪神の苦しいチーム状況が守りに表れていた。初回1死一塁で辰己に浴びた左中間二塁打の後の中継プレー。一塁走者の小郷は三塁を大きく回って帰塁したが、左翼・前川はカットに入った遊撃手に返球できず、逸れたボールをカバーした二塁の中野も慌ててバックホームした。落ち着いていれば、三本間で挟めた可能性がある。1点を防ぎたいという焦りが見て取れた。 4回2死一、二塁では投手の藤井聖にフルカウントから右前適時打を浴びたが、外野は定位置だった。最近は、どんな場面でも定位置を基本方針にしているように映る。しかし、打者が投手で、セオリーなら前進守備のケース。二塁走者がスタートを切っていたとはいえ、悠々と生還を許した。 今のチームは心の支えになるベテランがいない。最年長33歳の西勇も自分に集中した力みのない投球で好成績を残してきたが、必死になってしまっている。失点につながった初回先頭の四球や4回の適時失策も重圧の影響だろう。 岡田監督は「(貯金が)ゼロになったから。あしたから開幕」と報道陣に話したと聞く。この日の試合も悪い流れを引きずっていた印象が強かっただけに、若いチームだからこそ、仕切り直してフラットに戦うことが重要だ。(藤川 球児)
報知新聞社