電気代節約する市場連動型ポータブル電源 電気が安い間に充電
Looopは、EcoFlow Technology Japan、Yanekaraの3社は、業界初という「市場連動型」充放電サービスと連携したポータブル電源の実証販売を11月1日より開始。先行100台限定で受け付けている。 【画像】サービスのイメージ 独立系新電力会社として低圧部門で電力供給を行なうLooop、ポータブル電源で実績をもつEcoFlow、分散型電源のエネルギーマネジメントを強みとするYanekaraの3社の協業の実証実験。「市場連動型」充放電サービス「YanePort」と連携したポータブル電源を実現し、その実証販売をスタートさせる。 市場連動型充放電サービス「YanePort」はEcoFlowのポータブル電源に連携することで、Looopの提供する市場連動型電気料金プラン「スマートタイムONE(電灯)」の電気価格が安い時間帯に充電し、電気価格が高くなる時間帯には電力を放電するようにポータブル電源を自動制御できるサービス。 これまでポータブル電源の主な利用シーンはアウトドアや非常時に限定されていたが、本サービスによってポータブル電源を日常的に利用できるという。 ポータブル電源をバッテリー残量が低下した状態で長期間保管した場合、過放電によりバッテリーが急激に劣化し、残量表示が正確に行なわれないなど、製品寿命の低下を引き起こすことがあるが、本サービスでは、自動的にポータブル電源の日常的な充放電制御が行なわれるため、安定した性能を維持することが可能になるという。 主な利用シーンは3つ。 1.日常生活での電気代削減 コンセントに接続された「YanePort」連携のポータブル電源を家電と繋ぐことで、市場連動型電気料金プランにリンクした充放電制御が自動的に行なわれる。電気価格が安い時間帯に電気を蓄え、電気価格が高い時間帯にはその電気が使用され、日常的に電気代を削減できる。 なお、電気代が高くも安くもない時間帯や、バッテリーが空になった状態では、コンセントから家電に電気がそのまま供給される「パススルー運転」が機能するため、家電への給電が止まることはないとする。 2.アウトドアでの活用 キャンプやバーベキューなど電源の確保が難しい環境でも、「YanePort」連携ポータブル電源を使用することで、スマートフォンの充電や電動調理器具、照明の使用が簡単に行なえる。長時間の給電が必要となる車中泊などでも、安定した電力供給が可能とする。 3.防災対策 「YanePort」連携のポータブル電源を備えておくことで、停電時にもスマートフォンの充電、LEDライトやラジオ、電気ポットや炊飯器をはじめとする小型家電の使用が可能になる。 <サービス概要> 対象:Yanekara ECサイトより「YanePort」連携のポータブル電源を購入し、Looopでんき「スマートタイムONE(電灯)」を契約している人 対象エリア:全国(沖縄・離島を除く) サービス提供期間:「YanePort」連携ポータブル電源の購入より5年間 ポータブル電源機種:DELTA 2(EcoFlow製) 今回のサービスにより、ポータブル電源の非日常時の利用のほか、日常生活においても電気代を削減するという方法で蓄電能力を有効活用することを可能にするという。また、従来の定置型蓄電池が抱えていた「導入費用」や「設置の手間」という課題を克服し、より多くの人に蓄電池の価値を届けるとしている。
家電 Watch,伊森 ちづる