【夏に飛び出せ!若手ジョッキー】小沢大仁騎手「同期や後輩に負けられない」 まずはメイショウダジンとプロキオンSで結果出す!
奮闘するヤングジョッキーの本音に迫る夏競馬企画「夏に飛び出せ! 若手ジョッキー」。第2回は師匠である松永昌博調教師の定年に伴い、今年3月からフリーになった小沢大仁(だいと)騎手(21)=栗=にスポットを当てる。すでに昨年を上回る14勝を挙げ、今週のプロキオンSにはメイショウダジンで参戦。デビュー4年目にかける思いを語った。 ◇ デビュー4年目の小沢騎手が転機をチャンスに変えようとしている。今年はすでに昨年の13勝を上回る14勝。向上心を胸に、恩返しを誓った。 「昨年、思うような成績を残せなかったので、今年はイチから考えていかないと。信頼を得るのは時間がかかることだと思うので、コツコツ積み上げていきたいです」 2021年に松永昌厩舎からデビューすると、3月6日の阪神1R(メイショウホタルビ)で初騎乗初勝利。同年は31勝をマークして、JRA賞の最多勝利新人騎手にも輝いた。しかし、2年目からは26、13勝と上積みできず。師匠の定年引退に伴い、今年3月からフリーに転向した。 「本当に感謝しています。もう少し結果で応えたかったという悔しさはありました」と語る。先週6月29日には元管理馬のメイショウホマレで小倉10R・熊本城特別をV。翌30日夜に師匠に電話して「喜んでくれていました。普段から僕のレースを見てくれているみたいで、ありがたいです」と感謝を口にした。 今週のプロキオンSには、松永昌厩舎からの転厩馬メイショウダジンとのコンビで挑む。「この馬が2歳で入厩してきたときに、ちょうど僕も競馬学校生だったので、攻め馬によく乗せてもらいました」と思い入れのある一頭だ。近4走で手綱を取っており「すごくいい馬なのですが、年齢を重ねて我(が)の強さを見せている。スムーズに運びたいです。気持ちの部分だけですね」とレースを思い描いた。 新たな〝師匠〟のアドバイスも今年、好調な理由の一つだ。福永調教師から主にゲート内での駐立の仕方やスタートの出し方などを教わり「引き出しが増えたと思います。どうしたらもっとうまく乗れるかというのを追求しているところなので、今は乗っていて楽しいです」。4月7日には福島8Rをマルカブリッツで勝ち、厩舎初勝利にも貢献した。 週2回はパーソナルトレーナーの指導を仰ぎ、肉体面の強化も図る。ウエートアップでデビュー当時から10キロの体重増に成功し「重たいものを持って筋力をつけるというより、イメージと体の動きを近づけるような取り組みをしています」。休日は「当日の気分次第で過ごしています」と言うが、主にサウナでリフレッシュ。〝整えて〟次の1週間に向かう。