ヘッジファンドのアイスラー、取引停止のトップトレーダーが復帰へ
(ブルームバーグ): ヘッジファンド運営会社アイスラー・キャピタルのトップ為替トレーダー、スチュアート・オークリー氏は、同社で利益を上げる2度目のチャンスを得る。同氏はここ数週間に約5億ドル(約790億円)の自身のトレーディング勘定で損失を出した際、取引停止を指示されていた。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。
情報の非公開を理由に匿名を条件に語った関係者によれば、オークリー氏は最近ドバイに異動し、同社の湾岸諸国での事業拡大を主導しているが、リスク制限を再交渉することを条件に、トレーディングへの復帰が承認された。同氏がここ数週間にドバイに異動する前にロンドンで出した損失は、パーセント表示で一桁台前半だという。
関係者によると、今のところ、オークリー氏はアイスラーのドバイオフィスで唯一のポートフォリオマネジャーだ。アイスラーは今年に入りドバイでオフィス探しを始めた際、約30人を収容できる拠点を探しており、7-9月(第3四半期)までにスタッフを現地に配置することを目指していたと、ブルームバーグ・ニュースが2月に報じていた。
関係者によると、創業者エドワード・アイスラー氏の右腕であるサム・ウィスニア副最高投資責任者(CIO)が損失について懸念を示したため、オークリー氏は取引停止を言い渡されたという。アイスラーの担当者はコメントを控えた。
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原題:Eisler’s Oakley Set to Make Trading Return With New Risk Limits(抜粋)
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William Shaw, Nishant Kumar, Donal Griffin