ドジャース・山本由伸が15イニング連続無失点で3連勝 本領発揮の裏に「週3」の習い事
◆米大リーグ ダイヤモンドバックス0―8ドジャース(1日・米アリゾナ州フェニックス=チェースフィールド) 敵地のDバックス戦に先発したドジャース・山本由伸投手は、6回無失点で3勝目を挙げた。タイガース・前田健太投手は本拠のカージナルス戦で移籍後初勝利。カブス・今永昇太投手も勝利し、背番号「18」の3人が、史上初となる日本人先発投手の3人同日勝利をマークした。 大谷の欠場にも、難解なルールにも山本は動じなかった。初回。まだ1球も投げていないのに1ボール。ピッチクロック違反が宣告されていた。「投球練習の最後に1球投げるのが遅かったらしくて…」。1番に四球を与えたが、2番・グリエルを遊ゴロ併殺に仕留め、波に乗った。6回5安打無失点5Kで3勝目。15イニング連続無失点と本領を発揮した。 「落ち着いて自分の投球をできるようになってきた」。前田、今永と2人の先輩がつないできた背番号18の白星リレーを締めくくり、「日本のファンの方にはすごくハッピーなこと」と爽やかにほほ笑んだ。 4回には渡米後最速の97・2マイル(約156・4キロ)を計測。6回にはスライダーを解禁した。本人は多くを語らなかったが、捕手のバーンズは「数球投げたけど、興味深い球だったよ」と証言。敵地で2人がバッテリーを組めば3戦3勝、17回連続無失点と無双しており、大谷欠場の影響を感じさせなかった。由伸は「大谷さんは僕が投げる時に打ってほしい。僕の試合ではあまり打ってないんで(笑い)」と、登板試合に打率2割9分6厘、1本塁打の先輩にジョーク交じりの注文をつける余裕もあった。 ハイスピードで米国に適応している。関係者によると、山本は「週3回英語を習っている」という。日本とは違い、先発投手も毎日ベンチ入りするが「コミュニケーションを取れる時間でもある」と英会話を実践する場に変えている。登板前の2日連続ブルペンなど日本時代の調整法を取り入れながら積極的に現地の文化に挑戦している。 デビュー戦の3月21日パドレス戦(韓国・ソウル)は1回5失点KO負けを喫したが、最近6試合は計33回防御率1・64。「いい状態がより長く続くように、しっかり練習していきたい」。3年連続MVP&沢村賞の右腕は、底が知れない。(中村 晃大)
報知新聞社