「かりゆし58」の前川さん、沖縄盲学校でサプライズコンサート 歌と言葉で温かくエール
【南風原】国家資格の試験を控える受験生や在校生らに生の歌と演奏を聴いてもらい応援しようと、南風原町兼城の県立沖縄盲学校(新垣ゆかり校長)は9日、県出身のロックバンド「かりゆし58」のボーカル・前川真悟さんをゲストに迎えて、サプライズのミニコンサートを開いた。幼稚部から高等部までの全生徒と教員、保護者らが集まった。前川さんは、音楽家の名嘉太一郎さんのピアノに乗せて、アコースティックギターを手に、歌や言葉で温かくエールを送った。 【動画】「外人住宅」で輝くイルミネーション 南国沖縄のクリスマス 「子どもに夢を」
1曲目に披露した「ホームゲーム」では、間奏の部分でラップを用いて、生徒たちを励ますメッセージを送った。実体験をもとに母への感謝の気持ちをつづった代表曲の「アンマー」や「手と手」を歌うと、生徒たちは体を揺らして手拍子を取り、歌詞を歌い合った。 前川さんが「聴いてもらいたい曲」として「アイアムを」を歌った。そして「あなたにしか見つめられない美しいものや映し出せない希望のようなものが、必ずあることを僕は知っている。どうかあなたの人生が今まで以上に明るいものでありますように」と語り、続けて応援ソングの「ウクイウタ」や「オワリはじまり」を力強く披露した。 演奏後、生徒から「ライブは初めて聴いたが、迫力があった。楽しかった」とお礼の言葉があり、プレゼントに授業で作った、手作りのキャンドルと点字用紙を活用したポチ袋が贈られた。前川さんは「ありがとう。大事にします」と生徒たちを抱擁した。 最後に集合写真を撮影し、前川さんは「皆さんからきょう僕は、音楽を信じる力をもらった。自分たちの演奏が、いろいろな壁を越えていく。これからの音楽人生の大事な栄養素になった」と振り返った。昨年の運動会でかりゆし58の楽曲で創作ダンスを披露し、前川さんのファンだという小学部4年の児童(9)は「本当にすごかった」と笑顔で話した。
(田中芳)
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