猛暑のインド、農業従事の女性たちに保険金給付 国際NGOなど協力
猛暑が続くインドで、農業に従事する女性労働者約5万人に現金が給付された。気候変動で生活が脅かされる女性たちを支えるために考案された少額保険を利用した取り組みだという。 【表】12日に発表された世界の男女平等ランキング 国際NGO「全ての人に気候耐性を(Climate Resilience for All)」が12日、現金給付について発表した。同NGOは、インドの自営女性労働者の団体とともにスイスの大手再保険会社の協力を得て開発したプログラムで、今回が初めての支払い例だという。 5月に北西部ラジャスタン州や西部マハラシュトラ州、西部グジャラート州で40度以上を観測したことを受け、この3州の22地区に住む女性労働者たちに約5ドル(約790円)の保険金を支払った。 同NGOによると、屋外労働はめまいややけど、流産につながる恐れがあり、5月には暑さが原因とみられる複数の死亡例もあったという。 今回支払われた額は、1週間分の家族の食事が確保できる額だという。保険金を受け取った女性の一人は「このプログラムで得たお金で医療費が払えるし家族に食べ物も買える」と語った。 NGOは、来年以降、インド全域や東アフリカ、西アフリカの地域でも同様の取り組みを実施する計画があるという。(村上友里)
朝日新聞社