田崎史郎氏 政治とカネの問題の“温床”政策活動費は「幹事長をトンネルに使わないようにしましょうと…」
政治ジャーナリストの田崎史郎氏(74)が11日、ニッポン放送「辛坊治郎ズーム そこまで言うか!」(月~木曜後3・30)に生出演。キャスターの辛坊治郎氏(68)と今後の政局について語った。 田崎氏をスタジオに迎えた時間に首相指名選挙の決選投票の結果が判明。自民党総裁の石破茂首相が221票、立憲民主党の野田佳彦代表が160票。無効票は84票に上り、石破氏は決選投票でも過半数を取れなかった。自公が過半数を占める参院本会議では、石破氏が142票で過半数(125)を獲得しており、同氏が第103代首相に指名された。 この日の結果を受け今後直近のテーマに「政治とカネの問題の決着」を挙げた田崎氏。具体的には「文書通信交通費とかの公開と、政策活動費の廃止とか」と予測した。 その中の政策活動費について、辛坊氏は「これが結構ややこしくてですね、現行制度ではなぜか法律の抜け穴がわざわざ作ってあって、基本的に政治家が政治活動に使うお金というのは原則、どっからお金が入ってきて、それをどう使ったかっていうのは原則公開しなくちゃいけない。多くはそうなってるんだけど、例外が法律の条文の中に組み込まれていて、政党から政治家個人に渡った金について、金を出した側の政党の帳簿には書いておかないといけないけども、金を受け取った側の政治家の側はどこに使ったかも一切明らかにしなくていいっていう…それが現在の政策活動費なんです。こんなのあり得ないじゃないですか!」と憤りながらまくしたてた。 それを受け田崎氏は「それを自民党の幹事長の場合ですと大体1年に10億円ぐらい使ったわけですね」と補足。辛坊氏はため息をつきながら「去年ぐらい、もうすでにニュースになって…あその時にはあまり大きく騒がれなかったけど、長いこと幹事長やられた二階さんが、自民党幹事長時代に50億、自民党から個人のところに金を持って行っているんだけども。その50億が何に使ったか一切分かんないっていう話じゃないですか。ちょっと常識では考えられないですよね。有りですかこんなの」と吐き捨てた。 田崎氏は「(使い道は)主に選挙ですけどね、使ったのは。個別、具体的には分からないですけれども」と言い、「これをどうしようというんですか」と呆れながら語る辛坊氏に「そういうもの…政策活動費というのをやめましょうということですね。なくしましょうと。例えば、石破さんのところに行っても石破さんのところはトンネルに過ぎなくて行先があるわけですよね。例えば選挙費用だとしたら県連に行ったり…そういうものはもう党から直接そちらに渡しましょうと。幹事長をトンネルに使わないようにしましょうとなるんだと思いますよ」と私見を述べた。 その話にはうなずきながらも「その時に全部が合法…っていうかよく分かんないんですけど、結局そのお金って、お金がどっかからどっかに移動した場合、通常われわれの常識では税金というものが発生したりなんかするじゃないですか。なんなんですか、そういうお金って」と問うと、田崎氏は「まあ、政治活動に原則税金はかかっていませんよね。それは民主主義のコストであるっていうことですよ。ですから、政治資金収支報告書の不記載が問題になった時も、記載さえすれば全然問題ないお金だっていうことなんですよね」と説明した。