松山英樹(2024年10月23日撮影)

＜米国男子ゴルフツアー：ZOZOチャンピオンシップ＞◇第3日◇26日◇千葉・習志野CC（7079ヤード、パー70）◇賞金総額850万ドル（約12億7500万円）優勝153万ドル（約2億2950万円） 　65位から出た松山英樹（32＝LEXUS）は4つ伸ばしたが、59位で最終日に臨むことになった。5バーディー、1ボギーの66と、今大会初の60台で回り、通算2アンダー、208。17アンダーで首位のニコ・エチャバリア（コロンビア）とは15打差あり、優勝は絶望的ながら、随所で大勢のギャラリーを沸かせるプレーを披露した。 　出だしの10番パー4で、幸先よくバーディーを奪った。フェアウエーからの第2打を2メートルにつけて伸ばした。さらに15番パー4も、フェアウエーからの第2打を3メートル余りにつけて2つ目のバーディー。大歓声に軽く右手を挙げて応えた。 　16番パー3も、ティーショットを手前3メートルのチャンスにつけた。グリーン到達後に子どもから「頑張って」の声援が送られると、声の懸かった方向を向いてペコリと頭を下げ、ギャラリーの笑いを誘うなど、今年初の日本での試合出場で、温かな交流も挟んだ。バーディーパットは決められずにパーに終わったが、再び子どもからの「頑張れ！」の声援に、右手を帽子のつばにかけて感謝し、ギャラリーから大きな拍手が起きた。 　折り返しの18番パー5は、フェアウエー真ん中からの第2打が、わずかにグリーン左にこぼれたが、飛距離は十分の豪快なショットを見せた。ウエッジで放った第3打のアプローチは寄せきれなかったが、2・5メートルのパットを沈め、3つ目のバーディーを奪って折り返した。 　後半も5番パー3で、ティーショットを3・5メートルにつけてバーディーを先行させた。さらに6番パー5も、グリーン手前のバンカーからの第3打を、1・5メートルにつけて連続バーディー。だが最終9番パー4で初のボギーをたたいた。「悪いなりに幅に収まっていたので、スコアにつながったのだと思います。このスコアを初日から出せればなと思いますが、出せないのが現状なので悔しいです」と、ともに71とオーバーパーだった第1、2ラウンドを思い返したのか、苦い表情を見せて話した。契約満了で、6年連続で開かれたZOZOチャンピオンシップとしても最終日となる最終ラウンドに向けて「少しでもいいスコアで回れるように頑張りたいです」と、冷静に語っていた。