偉大な先輩たちから受け継いだ「14番」…福大大濠・髙田将吾が示すエースとして誇り
■ 憧れの先輩が海外へ「自分の強みってなんだろう」
今年のU16日本代表にも選ばれたスモールフォワードは、中学時代は奥田クラブ(富山県)のスコアラーとして「Jr.ウインターカップ」でも名を馳せ、鳴り物入りで福大大濠に入学。しかし、ルーキーだった昨年は主軸を担う存在までにはなれず、髙田は悩んでいた。 「去年は『自分の強みってなんだろう』というのをずっと探していました。その中で出たのが、自分はミドルジャンパーを軸としたシュートが得意だと改めて思いました。それからは『ジャンパーは絶対決める』と気持ちでずっと練習していて、そういう意識が今にも繋がってるのかなと思います」 チームは春先に川島悠翔(NBAグローバルアカデミー)がオーストラリアでの挑戦を決断。「今年に入って14番を背負わせていただいて、片峯先生からは練習から『点を取り続けろ』言われています」。空き番号となった14番を、片峯聡太コーチは2年生の髙田に託した。 「自分が中3の時に見たウインターカップで大濠が優勝しました。その時は2年生の湧川颯斗さん(滋賀レイクス)が14番でエースとしてチームを引っ張っていたので、颯斗さんへの憧れもありましたし、悠翔さんにも憧れていました。そういった存在が背負ってきた番号を今は自分が付けさせていただいているので、これからもしっかりと自覚と責任を持ってプレーしたいと思います」 ウインターカップの初戦で記録した得点は「9」。右膝にはサポーターを巻いていて、まだコンディションは万全ではない。髙田は「明日も自分の調子がいいとは限らない」と口にしたが、エースとして譲れない思いを垣間見せ、こう続けた。 「そういう時でも強い気持ちを持ち続けて、やっぱり得点の部分で貢献していきたいです」 取材・文=小沼克年
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