51歳で年間141回走った猛者も! G1最高峰「競輪ダービー」に出場するのはどんな選手?
伝統と歴史あるGI「競輪ダービー」
4月30~5月5日にいわき平競輪場で開催される「日本選手権競輪(GI)」。3月初旬に出場選手が発表された。 競馬の最高峰レースになぞらえて「競輪ダービー」とも呼ばれる日本選手権は、今回が78回目。GIの中でも歴史が深く、格式高い大会だ。優勝賞金は8200万円とGIのうち最も高額で、優勝者は「ダービー王」の称号を得る。 この大会のひとつの特徴として、出場選手数が多いことが挙げられる。ほかのGIが108名であるのに対し、ダービーは総勢162名だ。では、どのような選手が出場できるのだろうか。 【日本選手権競輪 選考条件】※開催時S級在籍 (1) S級S班在籍者 (2) 過去3回以上優勝した者(開催時S1) (3) 選手選考対象期間において4ヶ月以上JCFトラック種目強化指定(A)に所属した者(開催時S1) (4) 選考用賞金獲得額上位者(同額の場合は選考期間における平均競走得点上位者) ※選考期間は2023年2月~2024年1月の12か月 キモとなるのは(4)の「獲得賞金」だ。ビッグレースにコンスタントに出場していれば賞金の積み上げになるため、すでにGI常連の選手にとっては有利となる。選考期間も長く、ペナルティを受けている場合を除けばトップ選手の落選は珍しい(今大会、新田祐大は出場できない)。 一方で出場枠が多いことから、ビッグレース常連ではない選手も出走回数を増やして賞金が積めればチャンスが巡ってくる。
ダービー出場のため「走りまくる」選手も
2023年の競輪ダービーでビッグレース初出場を果たした佐藤壮(千葉)は、追加や補充を率先して引き受け「(2022年は)年間で116走した」と明かしている。今年も選考順位137位で出場を決めており、2度目のGIに挑む。 また、橋本強(愛媛)は1月のいわき平記念で「ダービー出場勝負駆け」に挑んでいた。一時はピンチに陥ったが、選考順位154位で出場を決めた。 このように、選手たちがこの格式高い大会に懸ける思いの強さは計り知れない。 ![](@6)