【米大統領選まで1週間】ハリス氏vsトランプ氏、深まる分断…家庭内でも?
近野解説委員 「アメリカ政治・社会に詳しい同志社大学大学院の三牧聖子准教授によると、『誰が好きということも今のアメリカでは言いづらい雰囲気』で、特に若い層では『自分と友達が支持する候補が異なるとわかった瞬間に友達やめるとか、そういう状況』だと。さらに『家族は関係をやめるわけにいかないのでなおさら』とも話しています」 瀧口麻衣アナウンサー 「『お父さん、そっちを支持するの!?信じられない!』とギクシャクしながら一緒に暮らすのはつらいから、言わない方がいいとなっちゃうわけですね」
近野解説委員 「そういうことのようです。その状況が何を生むかというと、前回、前々回の選挙では、世論調査に出てこない『隠れトランプ支持者』が結構いたとされてますが、今回の選挙に関しては『隠れハリス』も結構いるのではないかという見方があるんです」 「世論調査に出てこない数字が双方どれぐらいあるのかも、ちょっとまだわからない。よって、私は解説委員なのですが、1週間先の結果がどっちになるか、まだまだわからない。断言できずすみません」 森キャスター 「無党派層の獲得、なんて言われていますが、無党派層と『隠れトランプ』『隠れハリス』がいるから、余計にわからなくなっている、ということなんですね」
近野解説委員 「まだ結果は見通せないけど、日本への影響どうなるのか。日本政府関係者など大方の見方はどちらが勝っても、日米関係には問題は生じないだろうとしながらも、ハリス氏が当選した場合はこれまで4年間のバイデン政権の方向性が概ね継承されるでしょうから、現時点ではあまり影響はないとみられています」 「一方、トランプ氏で気になるのは、アメリカが輸入する物品にかかる関税の引き上げです。日本を含む各国からアメリカに輸入される品々に10%~20%の関税をかけるんだと。しかもトランプ氏は円安ドル高によって安く日本製品が輸入できていることでアメリカの製造業がダメージを受けていると認識しているので、アメリカの国益を守るために円高に誘導する可能性があります。これは日本の輸出産業には非常に大きな影響をもたらします」 「さらにトランプ氏は特に、中国をターゲットに60%もの関税をかけることも打ち出しています。これらが現実になると、アメリカではいずれ物の値段は上がり、景気は冷え込む、それがまた日本を含む世界経済にも悪い影響を与えるという懸念も広がっています」 (10月29日放送『news every.』より)