【バレー】V3女子が開幕。倉敷、カノアが勝利し、アルテミス・小室祐里、ヴィアティン・浅川希も奮闘。新設にしてワンシーズン、歴史に名を刻むのはどこか? Ⅴ3女子
バレーボール2023-24 V.LEAGUE DIVISION3 WOMEN(V3女子)が開幕。25日、AGF鈴鹿体育館(三重県)にて2試合を開催した。 今季新設されたV3女子は、アルテミス北海道、ヴィアティン三重、倉敷アブレイズ、カノアラウレアーズ福岡の4チームで構成されている。 昨季V2を戦ったヴィアティン以外の3チームは今季がVリーグ初参戦となる。
第1試合、倉敷アブレイズ対アルテミス北海道は倉敷が3-0でアルテミスに勝利。 倉敷は効果的なサーブと粘り強い守備で試合のペースを握り、アルテミスに反撃を許さなかった。 元日本代表・成田郁久美監督率いるアルテミスはセッターの奥山優奈、アタッカーの小山綾菜(共に元NECレッドロケッツ)などV1経験者も擁する注目のチーム。 闘志あふれるスパイカー小室祐里の存在も大きく、選手層の厚みはリーグ随一。初戦は硬さも見受けられたが、今後の巻き返しに期待したい。
対照的に倉敷はチーム、選手ともにまだ全国的な知名度はない。しかし、リーグ初参戦とは思えない堅実な試合運びで秘めた実力の一端をのぞかせた。 夏季にはフィリピンに遠征。現地の大会に参加するなど精力的な活動を経て、リーグを迎えた。 地元での地域密着活動も含め、チームがどのように成長していくか、伸びしろにも注目だ。
第2試合、ヴィアティン三重対カノアラウレアーズ福岡はカノアがヴィアティンに3-1で勝利。 カノアは経験豊富な熊本比奈、得点源として期待されるオポジット湊ひかりらを中心に高さのある攻撃とブロックでコートを制圧した。 対するヴィアティンは一度Vリーガーを引退し、昨季復帰した浅川希が攻守に冴えを見せる。 「これまでの経験を踏まえ、冷静にコートの空いているところを見て打てるようになってきた」 古巣、アランマーレの昇格も現地で目撃し、感じるところも大いにあったのかもしれない。 自身の成長に手ごたえを感じる浅川はチーム半数のサーブレシーブを高精度に処理しながら、バックアタック2本を含む23得点と奮闘。試合を通じて約5割の決定率を記録した。 金蘭会高校出身、セッター長田詩夏も驚異的な反射神経でボールをつなぐ。 ヴィアティンはホームの大声援を背に第3セットを奪うがカノアの力強い攻撃に一歩及ばず、反撃はここまでにとどまった。 カノアは第4セットに主将、熊本比奈が足をつるアクシデント。 代わってコートインしたミドルブロッカー賀谷明日光がサイドプレーヤーとして躍動し、チームの急場を救った。 今季より新設されたV3女子だが、来年度のリーグ改編に伴い今季のみの開催となることが予想される。 新設にしてワンシーズンのV3女子。歴史に名を刻むチームはどこになるのか。 実力拮抗の4チームの戦いはファンの心を大いに震わせてくれることだろう。
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