アウト1つまで迫っていた甲子園……昨夏の悔しさを知る主力の活躍で東亜学園がシード校の明大中野を破る【24年夏の東東京大会】
<第106回全国高校野球選手権大会東東京大会:東亜学園4-2明大中野>18日◇4回戦◇明治神宮野球場 【トーナメント表】東東京大会 結果一覧 中野区の強豪対決が実現した。明大中野は春4強でシードされている。一方東亜学園はノーシードながら昨夏の準優勝校。ただしあとアウト1つのところで優勝を逃した、悔しさを伴うものだった。 今年のチームは主将の松本 秀太三塁手(3年)やエースの深野 汰生(3年)ら昨夏の悔しさを知る選手が、チームの中心を担った。 試合は東亜学園が先取点を挙げ、明大中野が追いつき、7回表に明大中野が1点を挙げ勝ち越すという展開になった。 明大中野は、先発のエース・佐伯 魁栄(3年)からリリーフの切り札・田中 俐希(2年)に引き継がれ、必勝態勢に入っていた。しかし7回裏一死一、二塁から東亜学園の3番・山下 海龍外野手(2年)の一ゴロが敵失を誘い同点になり、さらに走者をためて6番・渡辺 晴太三塁手(2年)の右前安打で2人が生還して突き放した。 8回から東亜学園は満を持してエースの深野を登板させた。深野は、8回表は三者凡退に抑えたものの、9回表は安打2本と四球で一死満塁のピンチを迎えた。「去年と似たような場面。みんなで声を掛け合い、3年間してきたことを信じてやるしかないと思いました」と。深野は言う。深野は、明大中野の6番・坂本 裕太郎三塁手(2年)を三振、続く7番・7番・田中 健吾一塁手(3年)を二ゴロに仕留め、東亜学園が5回戦進出を決めた。 試合後東亜学園の武田 朝彦監督は、「深野が成長してくれました」と語った。東亜学園にとっては最初の大きな関門を突破した。けれどもこれからさらに大きな勝負が続く。「昨年から体力づくりをしてきました」と深野。昨年と同じ轍は踏まないという強い気持ちで今後の戦いに挑む。