きらやか銀行中間決算 貸出金の利息増加などで「増収増益」株式配当復活は来年3月期以降なるべく早く
ことし3月期の決算で過去最大の赤字を計上したきらやか銀行は12日、今年度上半期の中間決算を発表しました。貸出金の利息の増加や人件費などの経費抑制を要因に増収増益となりました。 きらやか銀行の今年度上半期の中間決算は、一般企業の売上高にあたる経常収益が、去年(2023年)の同じ時期に比べて2億2400万円多い88億6700万円となりました。 また、中間期の最終的なもうけを示す「中間純利益」は前の年と比べて3億5000万円多い9億7000万円となりました。 要因について、きらやか銀行は、貸出金の利息の増加や人件費などの経費を抑制する取り組みを継続してきた効果などを挙げています。 きらやか銀行 西塚英樹頭取「数字は黒字ということで、一定の成果が上げられた。与信関係費用(貸し倒れの損失に備えた費用)について、上期に計上する予定だったものが計上しないで済んだので、手放しでは喜べない」 一方、今後、物価上昇などによる取引先への影響を考慮し、来年3月期の1年間の業績予想は、銀行全体の利益を表す経常利益を2億円、最終的なもうけを示す純利益を1億円といずれも当初の見込み通りで黒字への転換を予想しています。 きらやか銀行はことし3月期の決算で、244億2800万円の過去最大となる赤字を計上しました。これに伴い、親会社のじもとホールディングスは、実質、国の管理下となり、2009年に国から注入された公的資金200億円の返済期限を当初のことし9月末から13年後の2037年9月末まで延長しました。 じもとホールディングスは、ことし3月期の巨額の赤字に伴い、株式の配当を現在、行っていません。配当の復活について、きらやか銀行の西塚英樹頭取は「来年3月期以降のなるべく早い時期に復活させたい」とするこれまでの方針を改めて示しました。