「2軒目の家を建てたい!」しかし現在の住宅ローンに加え「貯金はほぼなし」…いくら貯蓄があればかなう?
数年前に家を建てたけれど 「今よりも大きな家に住みたい」 「転勤で引っ越すことになった」 などの理由で、2軒目の家を建てたい、もしくは購入したいと考えている方もいらっしゃるかもしれません。 しかし、まだ住宅ローンが残っているうえ、貯金に余裕もない…、との理由であきらめてしまうケースもあるでしょう。 そこで今回は、2軒目の家を購入する場合、いくら貯金があれば、住宅ローンを支払いながら家を建てられるのかについて検証します。
基本的に二重で住宅ローンを組むのは難しい
今の家にかかっている住宅ローンを支払いながら、2軒目の家の住宅ローンを組むことは簡単ではありません。 新しく住宅ローンを組む場合、 「住み替え」 や 「今の家の売却」 などが求められることがあります。二重に住宅ローンを組める金融機関もありますが、返済比率が高かったり、毎月の支払い負担が大きかったりと、現実的ではないケースも多いようです。 そのため、2軒目の家を建築、もしくは購入する場合には、今の家を売りに出して、売れたお金で住宅ローンの残債 (ざんさい)を全額返済してから、新しく住宅ローンを組むことが望ましいでしょう。 もしも家を売却して得たお金だけで、住宅ローンの完済が難しいようであれば、足りない分は自分たちの貯金で、まかなわなければなりません。金融機関によっては、売却して不足した分を上乗せで融資をしてくれるところもあります。 のちの出費を考えると、2軒目の家を建築、もしくは購入をするのであれば、余裕を持った資金が必要といえるでしょう。
住宅1軒当たりの平均購入資金
国土交通省の 「令和4年度 住宅市場動向調査」 では、住宅を購入する際にかかる資金の全国平均額を表1のように発表しています。 【表1】
(国土交通省住宅局 「令和4年度住宅市場動向調査報告書」 をもとに筆者作成) 一戸建て住宅を建築または購入する場合、平均で5400万円以上の資金が必要であることが分かりました。建物代だけではなく土地代もかかるため、必要な資金が高くなります。