「白髪が増えるってホント?」 美白成分「トラネキサム酸」の気になるウワサを医師が解説!
【疑問4】トラネキサム酸と併用できない薬があるってホント?
髙瀬 「内服薬」の場合、低用量ピルと併用できないケースがあります。低用量ピルには血栓症のリスクを増す報告があり、トラネキサム酸は、血栓の溶解を遅らせる働きがあるからです。基本的には併用可能ですが、医療機関によって念のために禁止しているところがあります。 ――肌に塗る化粧品はどうですか? ピルとの併用は避けたほうがいい? 髙瀬 「化粧品」に関しては、そこまで神経質にならなくても大丈夫です。美容成分のトラネキサム酸は基本的に副作用が少なく、相性の悪い成分も特にありません。ピル服用中の方や妊婦さんにもお使い頂けます。
【疑問5】飲むのをやめると、シミが戻ってしまうって本当?
髙瀬 これは、「シミが戻る」というより、炎症を抑えることで「それまで出てこなかったシミが、出てくる」というほうが近いでしょう。紫外線のダメージは日々蓄積していますから、年齢とともに肌内部の潜在的なメラニン量も増えていきます。 内服のトラネキサム酸は、通常2~3カ月内服したら、1カ月程度の休薬期間があるんですね。その後また再開できます。医師の診断に基づいて、正しい量を服用することで、効果が持続します。
【疑問6】トラネキサム酸を飲むと、白髪になるって本当?
髙瀬 一時期SNSで話題になったようですが、これはウソ。 白髪の原因は、髪の毛根の「メラニン生成機能が停止」することです。トラネキサム酸の働きはあくまで抗炎症であり、毛根の機能をストップさせるような作用はありません。医学的な根拠は存在しませんので、安心して服用して下さい。
美容ライターが厳選。注目のトラネキサム酸コスメ3選!
シミ生成のあらゆる段階に迫る、ロングセラー美容液 繰り返し発生するシミの原因として、肌内部の微弱炎症にいち早く注目! 美白有効成分のm-トラネキサム酸を配合した、ロングセラーの美容液です。シミ部位特有の肌状態を研究し、メラニン生成、ターンオーバーの遅延など、あらゆる角度からアプローチ。浸透感にもこだわって、内側から発光するような肌へと導きます。 資生堂 肝斑治療のトラネキサム酸内服薬が、この春処方を強化! 2007年に肝斑改善薬として誕生したトランシーノ。微弱な炎症を鎮めるトラネキサム酸に加え、メラニンの生成を抑制するL-システイン、ビタミンCをベストなバランスで配合しています。さらにこの春、新たな成分としてニコチン酸アミドを加え、処方を強化。1回2錠、1日2回の服用で、肝斑を改善する医薬品です。 第一三共ヘルスケア トランシーノ相談室 シンプル設計の原液で、トラネキサム酸を肌に届ける 化粧品に配合する「美容成分の原料そのまま」のシンプル設計にこだわった、チューンメーカーズの原液美容液。シミ発生の初期段階であるメラニン生成の指令をブロックし、微弱な炎症をケアします。みずみずしい感触で、肌全体にすっとなじんでいく感覚が印象的。シミが気になる部分への重ねづけもおすすめです。 チューンメーカーズ ●お話を伺ったのは…… ウォブクリニック中目黒 総院長 髙瀬 聡子先生 皮膚科医。東京慈恵会医科大学を卒業後、同大学付属病院での皮膚科勤務を経て、ウォブクリニック中目黒を開院。肌悩みに対する分かりやすい解説と、親身なカウンセリングに定評がある。ドクターズコスメの開発経験から、美容成分にも詳しい肌のエキスパート。
宇野ナミコ