福祉懇談会で処遇改善など要望 村木全社協会長「課題は山積」
全国社会福祉協議会は8日、灘尾ホール(東京都千代田区)で福祉懇談会を開催した。全国の福祉関係者や国会議員、中央省庁の幹部が参加。止まらない物価高騰を踏まえ、全社協は福祉人材の処遇改善などを要望した。 開会にあたり村木厚子会長は「人々の抱える生活課題やニーズが複合化する中、声を上げにくい人たちのニーズへの対応など課題は山積している」と指摘。全社協による福祉ビジョン2020に基づき、地域に必要な支援の創造に覚悟を持って取り組むと強調した。 続けて、全国社会福祉法人経営者協議会の磯彰格会長が、現場の処遇改善や物価高騰対策などを訴えた。全国民生委員児童委員協議会の得能金市会長は、なり手不足を踏まえた自治体への支援強化と活動環境の整備を要望。岩手県社協の長山洋会長は、非正規職員が3分の2を占めている社協の体制強化を求めた。 会場には元厚生労働大臣の田村憲久衆院議員や社会福祉推進議員連盟の衛藤晟一会長、元首相補佐官の阿達雅志参院議員も駆け付けた。衛藤議員は「各地域で活躍している代表や中央省庁の関係者も参加しているこの会が、日本の社会保障を担っている」と述べ、今後も処遇改善などの課題解決に向けて力を合わせるよう訴えた。