ドジャース、4年ぶり8度目世界一 大谷は悲願達成で山本と歓喜 5点差逆転勝ち ベッツ値千金決勝犠飛 執念の継投
「ワールドシリーズ、ヤンキース6―7ドジャース」(30日、ニューヨーク) ドジャースが5点差をひっくり返す大逆転勝利でシリーズを4勝1敗し、4年ぶり8度目のワールドチャンピオンに輝いた。第2戦に負傷した左肩の痛みに耐えながら強行出場している大谷翔平選手は「1番・指名打者」で4打数無安打だったが、攻撃の先陣を切ってチームを鼓舞し、メジャー7年目で悲願達成。1年目の山本由伸投手とともに歓喜の輪に加わった。 前夜の第4戦に大敗し、シリーズ3勝1敗で迎えたこの日の試合。先発フラーティが誤算だった。初回にジャッジ、チザムの3、4番コンビに連続被弾して3失点。二回の適時打で4点目を失ったところで降板。わずか35球のKO劇だった。 ブルペンゲームを得意とするドジャースはリリーフ陣を次々と投入。しかし、三回に3番手、元広島のブレイジアが5番スタントンにソロ被弾を浴びてリードがさらに広がった。 しかし、五回に流れが大きく変わる。先頭K・ヘルナンデスが右前打で出塁すると、エドマンのライナー性の打球を中堅ジャッジが落球エラー、さらに遊撃ボルピーも送球エラーで無死満塁。ラックス、大谷が連続三振の後にベッツの当たりは平凡な一塁ゴロかと思われたが、投手コールが一塁ベースカバーに入らず、適時内野安打に。フリーマン、T・ヘルナンデスに連続適時打が飛び出し、一挙、5点を奪って同点に追いついた。 ドジャースは同点の六回から6番手で登板したグラテロルがいきなり連続四球でピンチを背負い、1死一、三塁からスタントンの中犠飛で勝ち越し点を許したが、八回にK・ヘルナンデスとエドマンの連打、さらに四球が絡み、無死満塁の好機からラックスが同点犠飛。ここまで4打席無安打だった大谷が捕手による守備妨害で出塁し、続くベッツがセンターへの犠飛で勝ち越し点を奪った。 7番手のトレイネンは1点リードの八回1死一、二塁の窮地をしのぐ。九回からは2日前の第3戦で先発して5回、76球を投げた右腕のビューラーを投入。執念の継投で最少リードを守り切って、MLBの頂点に立った。