【京都牝馬S】ソーダズリング初タイトル 武豊は38年連続のJRA重賞V「あと20年は続けたい」
「京都牝馬S・G3」(17日、京都) 日本競馬が誇るレジェンドが金字塔を打ち立てた。武豊が手綱を取った2番人気ソーダズリングが、直線外から突き抜けて重賞初V。この勝利で鞍上は、デビュー年から38年連続のJRA重賞勝利を達成。自らの持つJRA記録を更新した。 好スタートを決め、中団外めを追走。向正面では外からまくり気味に進出してきたメイケイエールにこすられてハミをかむシーンもあったが、8戦中7戦でコンビを組む名手は至って冷静。なだめながら直線を迎えると、促しただけで内のライバル勢を一気にかわし去る。外から迫るナムラクレアの猛追も首差退けて、5度目の挑戦で初のタイトルをつかみ獲った。 「せっかく続いているのであと20年続けたいですね」。自身の“庭”とも話す淀でのメモリアルVに、来月15日に55歳を迎えるユタカはさらりと笑う。「反応が良くて先頭に立つのが早いかなと思いましたが、最後まで我慢してくれて、改めて能力が高いなと思いました」と、相棒のポテンシャルをたたえた。 管理する音無師も「最近は坂路で時計がよく出ていたからね」と、距離短縮での一変ぶりにご機嫌の様子。今後について「今は決めていない」と話すにとどめたが、今回見せたスピードはマイル路線だけでなく、スプリント戦線でも期待を抱かせるものだった。まばゆく照らす光に包まれた4歳牝馬が、ここから始まる無限の可能性に胸を躍らせる。