女子ツアーシューズ勢力図に異変 FJとナイキの二強にアディダスとNBが肉薄
実際に足のサイズを測っていた原は「元々スパイクレスが嫌いだったんですが、滑らないし、しっかり噛んでくれるシューズがあったのでスパイクレスになりました。そのきっかけになったのがフットジョイでした」と話す。原は先週の試合で軽量のスパイクレスモデル「フューエル」を履き、今週は「プロ/SLX」と「プロライト」を試し履き。フットジョイはモデル数が多く、現場でも種類とサイズの在庫が豊富。プロの求めるときにすぐに対応できるという反射神経の良さも使用率を伸ばしている一端のようだ。 さて、女子ツアーのシューズの好みを調べてみると、「軽・柔・スパイクレス・紐・白」という5つのキーワードが見えてきた。男子プロに比べて「軽くて柔らかいもの」を好む傾向にある。4日間、3日間を戦い抜く中で疲労がたまることを考慮し、軽さというものを優先するのだろう。ただし、軽すぎるのもスイング中のグリップ力への心配が出てきそうなものだが…。
女子ツアーの中ではパワーヒッターの渡邉彩香が、フットジョイの最新軽量モデルである「プロライト」(約260g)を履いていると聞いたので、その真意を聞いてみた。 「元々私は軽量のスパイクレスが好みなんですよね。すぐに走れそうな靴がいいんです。(プロライトは)ゴルフシューズにしては軽いかもしれないですが、グリップもちゃんとしていて横のブレも気にならない。私は左足の運動量が多いんですけど、特に切り返しで左足を踏み込んだときブレることがなくなった」と、その安定感に驚いているという。ちなみに女子プロに白が好まれるのは、ウェアに合わせやすいことが大きな理由らしい。 現在はフットジョイがリードしているとはいえ、使用率の肉薄状況は変わらない。さらにアディダス、ニューバランスといったところが虎視眈々と上位をうかがっている。まさにゴルフシューズの覇権争いは戦国模様。この先どんな展開が待ち受けているのか、戦況をまたお届けしたい。(編集部・服部謙二郎)