「道がなければ海を行く!」巨大な山車と共に冷たい海を渡る「三谷祭」のアツい男たちにに密着
2023年10月14日~15日、4年ぶりの通常開催となった愛知県蒲郡市の奇祭「三谷祭(みやまつり)」。巨大な山車(やま)が進むのはなんと海の中!冷たい海に入るアツいOMATSURIちゃんをタレントの寺坂頼我くん(以下、寺坂くん)が探しました。 【動画】トラブル発生!?冷たい海の中で50分が経過…仲間を助けようと大集合する男たちの姿がこちら【7分29秒~】
「道がなければ海を行く!」海の中を進むための特殊な山車
午前8時、町中に現れたのは太すぎる車輪が目に付く、約5tの巨大な山車!縦ではなく横向きにつけられた梶棒(かじぼう)が特徴的です。この特殊な形状は、三谷祭の目玉行事と大きな関係があります。 (三谷祭歴50年以上・鈴木正さん) 「(Qこの祭りの目玉というと?)やはり海中渡御になりますね」 巨大な山車が海の中を渡る、その名も「海中渡御(かいちゅうとぎょ)」。この珍しい山車の形は、海の中をスムーズに進むためのものです。10月の海に入る理由を尋ねました。 (三谷公民館 館長・平野良則さん) 「大きな山車が通る道がなかった。昔の街道ですよね。ならどうしよう?じゃあ海を行く。簡単な原理」 この三谷祭は、蒲郡市三谷町にある八劔(やつるぎ)神社の神様が、若宮神社の神様のもとへ渡御するというお祭り。海中渡御が始まったおよそ200年前は、海を通る以外に若宮神社へ行ける道がありませんでした。そのため、海中渡御を行うようになったのです。
海中渡御初参加の男性「小さいころからの夢がかなった」
海中渡御はコロナ禍の影響で2023年、4年ぶりに実施。一番初めに海に入る「上区(あげく)」の人たちが神社にお参りします。その中に、今年初めて海中渡御に参加する若者の姿がありました。 (ことしが初の海中渡御・竹内悠真さん) 「祭りはもう本当に大好きなので!一年は祭りのためにある」 竹内悠真君は、19歳。海が大好きで、普段はイルカトレーナーの専門学校に通っています。 (ことしが初の海中渡御・竹内悠真さん) 「小さい時から見ていて、やりたいとずっと思っていたので。小さい頃からの夢がかなった感じです」 スタート地点の八劔神社の前には、海に入る4輌の山車が集結!ここで祭りの成功などを祈願する参拝を行いました。 午前9時、海中渡御のために山車が海へと向かいます。海中渡御で、重要な役割を担うのが花形「音頭(おんど)取り」の2人。山車の上に乗り、声が枯れるほど全力で音頭を取って約150人の氏子たちを取りまとめます。 海へ向かう途中には、音頭取りを中心に景気づけに「山車起こし」と呼ばれる歌を歌って気持ちを高めていきます。