豪快な差し切りＶを決めたラムジェット（撮影・石井剣太郎）

　「ユニコーンＳ・Ｇ３」（２７日、京都） 　初物ずくめも問題にしなかった。３番人気のラムジェットが重賞初制覇。砂のダービー制覇に弾みをつけた。 　押しても押しても進まないのは、これまでと同じ。２コーナーは後ろから５頭目に位置したが、鞍上の叱咤に応えて向正面からポジションアップ。直線の入り口で４番手まで押し上げると、さらに加速し、最後は押さえながら２馬身半差Ｖだ。 　三浦が心地良さそうに額の汗を拭う。「距離延長、コーナー４つ、右回りと、いろいろと試される条件でしたけど、まずは無事に走り切ってくれて良かったです」。課題克服にホッとし、「安心できる手応えではなかったけど、この強さ。その部分は課題だったり、伸びしろだと思います」と今後の成長にも期待した。 　これで３連勝。あまりの勝ちっぷりに、佐々木師も破顔一笑だ。「めっちゃ強かったねぇ」と目を丸くし、「千六までしか教えていないから掛かると嫌だなと思っていたけど、スタートからゴールまで追い通し。距離はあった方がいいんじゃないかって思うぐらい」と声を弾ませた。 　今年から東京ダービー（６月５日・大井）の前哨戦として京都に移設された３歳ダート重賞。指揮官が「強い馬は馬場も関係ないし、右回りで走れたのも良かった。底を見せていないから面白い」と次戦を意識し、コンビで３戦３勝の主戦も「ダート界を引っ張ってもらうような馬になってほしい」と力を込める。砂の王者へ－。連勝は止まらない。