古本の街・神保町、外国人殺到のワケは?目当ては世界に誇るジャパンカルチャー
TOKYO MX(地上波9ch)朝の情報生番組「おはリナ!」(毎週月~金曜7:00~)。「TOKYO LENS」のコーナーでは、TOKYO MXの曹蒙記者が外国人記者の視点から、日本最大級の古書店街・神保町を取材しました。 ◆お目当ては「日本のマンガ」 貴重な古い漫画を目当てに神保町へ 千代田区神田神保町。日本一の古書店街として知られるこの街には、約130の様々なジャンルの古本を扱う店が立ち並びます。その街に近年変化が…。 神保町を訪れる外国人は、新型コロナが五類に移行した去年から増えていて、今では訪れる客の約半分にのぼるということです。 多くの外国人のお目当てが…海外でも高い評価を受ける、日本のマンガです。フランス人観光客の好きな漫画は「ナルト、キャプテン翼」「ドラゴンボール」だそう。 外国人観光客にどうして神田神保町を訪れたのか尋ねると、「書店を巡って漫画本を買いたかったから。3冊見つけて買った(ドイツ人)」「安くて、他の場所では見つけられないアイテムを見つけられるかも(フランス人)」との答えが。貴重な古い漫画を目当てに神保町を訪れる外国人が多くいました。 アメリカから訪れた男性が名前を挙げたのが、「鉄腕アトム」。日本の長編連続アニメーションとして、1963年に初めてアメリカで放送された作品です。男性は3歳の頃に鉄腕アトムを見て手塚治虫のファンになり、この日、当時掲載していた漫画雑誌を探しに来ていました。 男性は「(鉄腕アトムは)私が大人になる上で大変影響を受けた作品。(神田神保町を訪れたのは)過去の思い出のコレクションのため」と笑顔に。 自分の国で見ていた日本の作品を現地で買いたいという人が多いようです。 ◆90年代の「ファッション誌」も人気 オリジナリティーに溢れた90年代のファッションが面白い 一方、漫画と同じくらい、多くの外国人が探し求める古本がありました。それが「ファッション誌」。 ニュージーランドから来た男性は、1990年頃に流行したストリートファッションの専門誌を探していました。なぜ最新のものではなく、古いファッション誌なのでしょうか?その理由を男性は「当時のファッションは現代にも反映されている。だから見るのが面白い」と語ります。男性はSNSが発達していなかった1990年頃の情報はネット上にも少ないため、雑誌を購入して情報を得ているということです。 黄色を基調としたポップな雰囲気のファッション誌専門の古本の店、magnif。ファッションやカルチャーの雑誌を専門としたお店で、ここにも多くの外国人が訪れます。店主の中武さんは、情報が細かく書かれた日本の雑誌は海外のファッション好きから人気が高いと話します。 「その時の流行りとかそういうのに関係なく、「私らしく」みたいな感じの90年代のブームがそのまま入っているような、オリジナリティーに溢れたあの頃のファッションや、他の国にもないものがすごくビジュアルとして残っているので、いろんな国の方が見てすごく面白いと思うのかなと思います」 日本の文化が海外に広がり、その影響が巡り巡って東京の古書店街にまで表れていました。