もう一度歩けるように…7歳女子YouTuberの思い 人気の裏側で、家族との壮絶リハビリ「頑張れないのは本当にやりたいと思ってない」
「家族みんなで手をつないで歩きたい」
トレーニングに取り組むりおなちゃんの横で、3時間つきっきりで「頑張れ」「いいよ、その調子」などと励ますりおなちゃんのパパとママ。自宅での自主トレでのポイントや体幹を鍛えることにつながる日常での動作などを伝えるトレーナーの言葉にも、熱心に耳を傾けます。 「トレーニング中の声かけは初日から今日までずっと。歩きたい気持ちは誰しも持っていますが、それを伴う行動の継続は難しい。途中で休みたいと思うのは当たり前なんです。でも、歩くということに立ち向かう強い気持ちを、りおなちゃんもご家族も持ち続けていると感じます」と、りおなちゃんのメイントレーナーを1年あまり、務めてきた市川トレーナー。 りおなちゃんママは時折SNSで「状況に大きな変化がなく、時間だけが過ぎていく」と焦燥感を打ち明けています。りおなちゃんも書籍『今日もさわやかに麗しく生きていきましょう』(KADOKAWA/ちいりお ちいりおママの共同名義)の中で「どうしてこんなことになっちゃったの?と泣いちゃう日もあります」とも綴っています。 しかし、昨年の今頃は、座ることもままならずクッションで左右前後を支えていましたが、今はクッションなしで安定して座れるように。りおなちゃん自身の意欲を引き出す内容を目指す市川トレーナーは「最終ゴールにはまだまだ達していないけれど、りおなちゃんと家族の努力や頑張りがゆっくりと、しかし着実に結果になってきています」。 「りおなちゃんと接していると、あんなに小さい体のどこにそんな大きなパワーがあるんだ!?といつも思わされます。尊敬に値します。今の頑張りを決して無駄にはさせたくないです。一生を通じて、トレーニングをやってよかったと思ってもらえるようにしたい」と話します。 市川トレーナーにとって忘れられない言葉があります。それは家族が初めて同施設を訪れた際にりおなちゃんママが口にした「もう一度、家族みんなで手をつないで歩きたい」。その願いを実現するためにトレーナーとして同じ気持ちを持ってトレーニングに向き合う覚悟です。 トレーニング後のインタビューでは、りおなちゃんパパは、「以前は胸から下が存在していないような感覚だったと思います。でも。この頃は少しわかってきているような感じ。自分の脚を見たり、触ったりしています」。りおなちゃん自身、「この1ヶ月ぐらい、なんだか立てるような気がしてきています。低い椅子に座ったときに立てるんじゃないかなって。前は立てる気がしなかったけど、立ちたい気持ちが出てきた」。 家族みんなでの頑張りは、これからも続きます。 ◇ ◇ 3月15日にデビューシングル「タガチパイティン」の配信がスタートし、アーティストの肩書きも加わったりおなちゃん。YouTuberだったからこそ、人脈が広がり、7歳の女の子がめったに触れることができないような世界を経験し、今受けている再生医療や現在のトレーニング施設でのトレーニングへと結びついています。手術以降はSNSでの活動を止めるつもりのりおなちゃんママでしたが、書き込まれる応援コメントが頑張りになる、元気の糧だと話すりおなちゃん自身の意志でSNSでの発信を続けることにしました。冒頭で紹介したYouTubeでのお悩み相談では、りおなちゃんはこんな問いにも答えています。 質問「人生とは?」 りおな「ラッキーです」 (まいどなニュース/Lmaga.jpニュース特約・宮前 晶子)
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