水処理センターが完成 来年1月から供用開始 南房総の御庄区(千葉県)
南房総市が、同市三芳地区の御庄区に建設を進めていたし尿・浄化槽汚泥処理施設「南房総市水処理センター」が完成した。 総工事費は25億800万円で、令和6年1月から供用開始される。今後は、同市だけでなく、鋸南町からのし尿と浄化槽汚泥の処理に係る事務を受託し、一体的に処理する。25日には関係者を集め、同センターで竣工(しゅんこう)式も行われた。 同市内のし尿と浄化槽汚泥は、同市が運営する千倉衛生センターと、鋸南地区環境衛生組合が運営する堤ケ谷クリーンセンターで処理しているが、それぞれ老朽化が進んでいることから、更新整備が必要になっていた。 経費などの面から、両施設を統合する基本計画を平成26年に作成。その後、御庄区に建設することが決まり、工事が進められてきた。 約7377平方メートルの敷地に、鉄筋コンクリート造一部鉄骨造2階建て(延べ面積約1931平方メートル)の処理施設を建設。運び入れたし尿と浄化槽汚泥は、高負荷脱窒素処理方式と高度処理(凝集膜分離と活性炭吸着)の水処理を行い、助燃剤に資源化するという。計画処理量は1日67キロリットル。 市担当課によると、設備の運転経費を抑え、騒音や振動抑制など周辺環境に配慮した経済的な汚泥脱水設備を設置し、排出物を減量することで、維持管理コストを縮減したという。
竣工式には、石井裕市長をはじめ、同市や同町職員、工事関係者、地元区の役員ら約30人が出席。完成を祝った。 石井市長は「事業の重要性をご理解くださり、貴重な用地をご提供くださった皆さま、工事を円滑に進めるためにご配慮をいただいた地元の三芳地区、御庄区の皆さま、市議会議員の皆さま、多くの皆さまにご協力をいただきましたことに敬意と感謝の意を表します。安全管理に細心の注意をはらい、皆さまのご期待に沿えるよう、有効に活用してまいります」と式辞を述べた。