「このままだと本当に日本の木造ってなくなっちゃう」隈研吾氏が若手の大工不足を憂う
建築家の隈研吾氏(70)が5日、大阪市内で「第11回 ベスト・プロデュース賞」授賞式に出席した。 同賞はプロダクト、デザイン、作品、芸術、伝統文化の継承などさまざまな分野において、日常をより豊かにしたり、日本の生活文化の向上につながる礎となるような功績を残す企業、団体、プロジェクト、個人を対象に表彰。他に作詞家の松本隆氏(75)、作家の玉岡かおる氏(67)、和菓子「たねや」洋菓子「クラブハリエ」などで知られるたねやグループも受賞した。 “木の匠”とも言われる隈氏は「自分の生まれ育った家が戦前に建ったボロい家で子供の頃は恥ずかしかった。それがだんだん、あれが良かったな、渋くてって思えてきて。あの家に育ってなかったらこんなふうにはなってなかった」と木へのこだわりを語った。 日本の大工が減っていることに危機感を感じているといい、「特に若くて大工さんになろうという人がものすごい勢いでいない。このままだと本当に日本の木造ってなくなっちゃう。工場で木を切れても組み立てる人がいない。日本が世界に誇れるモノはたくさんあるけど、木造の技術って断然うまい。すごい大事なものがなくなっちゃうので、それを何とか守っていけるようにしたい」と憂いた。