水道局職員が支援活動報告 石川県輪島市で漏水調査や修繕【山陽小野田】
能登半島地震で被災した石川県輪島市に、水道施設修繕活動のため派遣された山陽小野田市水道局(川地諭局長)の職員6人が6日、藤田剛二市長に活動を報告した。「完全復旧への道のりは遠いが、一日でも早く、一世帯でも多く通水するのを祈っている」と伝えた。同局は東日本大震災、熊本地震などで給水支援を行ってきたが、施設修繕活動は今回が初めてとなった。 派遣されたのは浄水課の平野宏明課長、工事管理課の篠原智士技監と長田範生係長、施設維持課の武野一茂主査と森信博主査、関谷恭弘さんの6人。 日本水道協会の要請を受けて2月12~29日の18日間、各班2人の3班体制で交代で任務に当たった。市内水道業者1社の3人も帯同した。 担当地区は最も激しい被害を受けた旧輪島地区と大屋地区。倒壊、半壊した家屋が広がるエリアで水道局職員は漏水調査、水道業者は漏水箇所の修繕に努めた。 宿泊地の金沢市から輪島市まで片道3時間かけて通い、昼休みも返上して1日7時間の作業に従事。道路は亀裂が入り、時に地震が発生する危険な状況の中での活動だった。 平野課長は「断水により給水所に長蛇の列ができているのを見ながら、どんなに疲れていても少しでも早く水が出るようにとの思いで任務に当たった」と振り返った。 篠原技監は「現地には古い水道管も多く、本市の水道管耐震化事業を進める上での参考にもなった」、関谷さんは「水が出てうれしそうにしている被災者の姿に接し、水が使えない不便さを改めて実感した」と話した。 職員らは6・5㌔区間で450戸の漏水調査を行い、31件を修繕。被災直後は約1万戸が断水していたが、他の自治体からの派遣もあり、現在は6500戸にまで縮小している。 藤田市長は「厳しい現場でいい仕事をしてもらい感謝する。引き続き市を挙げて被災地を支援していきたい」とねぎらった。