マンション建設現場にも…空港だけではない不発弾 全国4つしかない不発弾処理の専門部隊での訓練に密着
■安全な処理のために「信管」をどう取り外すかが最大のポイント
今回特別に、用意してもらった模擬不発弾で日頃行っている処理訓練を見せてもらいました。 【陸上自衛隊第103不発弾処理隊武内優幸2等陸尉】「爆弾全体が爆発するための一番はじめのきっかけの爆発を起こすのが、この部分と頭の部分それぞれ2つの信管になります」 不発弾の多くには、「信管」と呼ばれる「起爆装置」の役割を果たすものが取り付けられていて、信管に力が加わったときに中の爆薬が爆発するという仕組みになっているということです。 安全な処理のためにはこの「信管」をどう取り外すかが、最大のポイントとなります。
■処理訓練の様子に密着
【陸上自衛隊第103不発弾処理隊 武内優幸2等陸尉】「ただいまより米国製500ポンド普通爆弾の弾底信管離脱を実施する。ハンドル装着」 【隊員】「ハンドル装着。ハンドル装着よし」 【陸上自衛隊第103不発弾処理隊 武内優幸2等陸尉】「初動回せ」 【隊員】「初動回せ。初動よし」 隊員たちは、特殊な工具をつかって、慎重に信管を回転させていきます。 【陸上自衛隊第103不発弾処理隊 武内優幸2等陸尉】「1回転目、8分の1回転ずつずつ実装する。8分の1回転回せ」 【隊員】「8分の1回転回せ。8分の1よし」 【陸上自衛隊第103不発弾処理隊 武内優幸2等陸尉】「よし」 【陸上自衛隊第103不発弾処理隊 武内優幸2等陸尉】「8分の1回転回せ」 【隊員】「8分の1回転回せ。8分の3回転よし」 【陸上自衛隊第103不発弾処理隊 武内優幸2等陸尉】「よし。8分の1回転回せ」 【陸上自衛隊第103不発弾処理隊 武内優幸2等陸尉】「(不発弾は)やはり劣化しているので、回している途中にも固着して、これ以上回らないということも十分考えられるので、無理な力を加えないように、その場で一旦止まって原因を改善して、次にのぞんでいく」 【隊員】「ネジ山離脱」 【陸上自衛隊第103不発弾処理隊 武内優幸2等陸尉】「11回転ネジ山離脱。了解。静かに引き抜け」 【隊員】「静かに引き抜け。引き抜きよし」 【陸上自衛隊第103不発弾処理隊 武内優幸2等陸尉】「弾底信管離脱成功」 少なくとも30分以上かかるという信管の取り外し。 この作業が成功すると、ただちに爆発する危険性はなくなるということです。 【陸上自衛隊第103不発弾処理隊 武内優幸2等陸尉】「実際に爆弾を処理する時は隊員一同緊張感をもって臨みますが、日頃の訓練において不安をなくして本番に臨むよう常に訓練している」