ポスト『嵐』は!?《男性アイドルグループ戦国時代》詳細データ分析で分かった「本当の実力」
『嵐』後継者に近いのは?男性アイドルたちは混戦状態
9月15日に『嵐』が活動休止中のままデビュー25周年を迎えた。特設サイト開設や歌絵本の販売などが発表されたが、5人揃(そろ)った姿を見せることはなかった。 【ファンも見惚れる...】東京駅に現れた三宅健 抜群のスタイルとファッションセンス! 「『嵐』の活動休止以降、国民的男性アイドルグループの座は空席です。CDアルバムの初週売り上げでいうと、2位のグループがようやく40万枚を超え中、『Snow Man』が直近リリースのアルバムは100万枚超を売り上げました。しかし、『嵐』の最高記録である330万枚にはトリプルスコア以上の差があり、彼らを”国民的アイドル”と言うには、もう一歩足らない気がする」(テレビ局関係者) とはいえ、『Snow Man』はCDの売り上げだけでなく、テレビ出演本数やライブ動員数、YouTubeのチャンネル登録者数でも頭一つ抜けており、今最も『嵐』の後継者に近い存在になっている。それ以外の男性アイドルたちは混戦状態だ。 「今までの男性アイドル市場は、ドラマにバラエティにCDの売り上げなど、どの分野においてもマルチに活動できる『STARTO ENTERTAINMENT』(通称、スタエン)の独壇場でした。しかしここにきて、ある分野に特化した他事務所のグループの出現によって、各分野の番付が変わりつつある。マルチに勝負せず一分野に特化すれば、その分野でならスタエンと勝負できる可能性が出てくる」(大手広告代理店関係者) 今回は、30代以下のメンバーで構成される30の男性アイドルグループを対象に、各分野の数値を徹底比較した。他事務所には旧ジャニーズ事務所から移籍し、マルチ型から特化型へと方向転換した者もいる。その筆頭ともいえるのが、『TOBE』所属の『Number_i』だ。 「旧ジャニーズの『King & Prince』を人気絶頂の中、抜けたメンバーで構成されています。もともとやっていたバラエティ番組への出演や演技の仕事はせず、音楽活動に特化しています。バラエティ番組のキャスティングの際は、以前から天然キャラで平野紫耀(27)や岸優太(28)の名前があがることはありますが、移籍以降出演はありません」(映像制作会社関係者) 古巣を出て活動の方針を大きく変えたことで、以前からのファンの反発も大きいが、その反動で今彼らを推しているファンは熱狂的な気質をもっているという。 「デビューから8ヵ月しか経っていないので曲数が少なく、ライブもほぼできていませんがYouTubeの1動画当たりの再生回数は『Snow Man』に次いで2位。チャンネル登録者数も93万人超で5位。スタエン以外ならトップです。一般注目度が高く、ファンが熱狂的ならアンチも強烈なので反響が大きいのでしょう。また、古巣であるスタエンのファンもその動向は気にしている。ライブに足を運ぶのは少数精鋭のファンですが、音楽番組に出演すれば間違いなく数字が取れるグループです」(前出・テレビ局関係者) ◆NHK朝ドラは突破のカギ レギュラー番組本数のランキング(下表)を見ると、テレビ業界はスタエンの独壇場だ。そんななか、評価されているのが『LAPONEエンタテインメント』所属の11人グループ『JO1』だ。 「キャスティングでまず最初に名前が出るのがスタエンのタレント、次に『JO1』のメンバーがあがります。特に一番人気の河野純喜(26)がドラマやバラエティによく出ていますね。チャンネル登録者数やライブ動員数をみるとスタエンより下なのですが、吉本興業が運営に携わる事務所に所属しており、テレビ局との関係が深いのでオファーしやすい」(同前) また、今年スタエンの牙城を崩したのが『BMSG』所属の『BE:FIRST』だ。 「NHK朝ドラ『虎に翼』で、メンバーのRYOKI(25)が、主人公の弟役を勝ち取ったんです。朝ドラのこういったポジションは『ごちそうさん』では『なにわ男子』の西畑大吾(27)、『カムカムエヴリバディ』では『SixTONES』の松村北斗(29)などその時のスタエンのイチ押しグループから演技派が選ばれがち。今作だったら今年5月にデビューした『A ぇ! group』の正門良規(27)だと思っていました。スタエン以外が民放ドラマに売り込んでも、深夜ドラマの端役(はやく)やファン向けBLドラマなどが関の山。NHKがスタエンタレントの起用を停止した機会に売り込んだようです。今、CMのキャスティングはNHKの大河ドラマや朝ドラを重視する企業が多いんです。身辺調査が済んでいる証拠だし、テレビをリアルタイムで視聴するシニア層への認知度が高まっていますから」(前出・大手広告代理店関係者) 『BE:FIRST』のライブ動員数と一般注目度はスタエンタレントらと並んでも全体で4位。今後はメンバーを積極的にテレビに出演させ、幅広い年齢層への知名度をあげる戦略のようだ。 ◆大変革を図るグループ 『JO1』や『BE:FIRST』などが勢いを増すなか、大転換期を迎えたグループがある。今年4月に『Sexy Zone』から改名したスタエン所属の『timelesz』だ。 「『Sexy Zone』時代は、最年長の中島健人(30)が″セクシーキャラ″でバラエティやドラマの仕事を開拓してきた。近年はテレビとあわせてCMを主戦場にしてきたため、一連の問題で事務所が新体制に移行する際に、最も影響を受けたグループです」(同前) さらに3月末には中島が脱退し、メンバーが3人に。この変化を受けて、『timelesz』は方向転換を図っている。 「改名後はアイドル曲ではなくアーティスト系の楽曲を前に出してイメチェンを図りつつ、事務所で初となる新メンバーオーディションをしています。今いる菊池風磨(29)、佐藤勝利(27)、松島聡(26)は、最初はテレビドラマや舞台の出演が多かった印象ですが、バラエティにも舵(かじ)を切り、仕事の幅を広げました。レギュラー番組も、ここ4年ほどで新たに勝ち取ったものが多い。これからどう化けるのか楽しみですね」(前出・テレビ局関係者) 各グループが切磋琢磨する状況こそアイドルファンが求める醍醐味なのだ。 『FRIDAY』2024年10月11日号より
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