「いますぐ逃げて!」NHKアナの命を守る呼びかけがギャラクシー賞受賞 井上二郎アナ「言葉の力を信じて活動を続けていきたい」
優れたテレビ番組や団体、個人に贈られる「第61回ギャラクシー賞」(主催:放送批評懇談会)の贈賞式が31日、都内のホテルで行われ、NHKの「『NHKアナウンサーの命を守る呼びかけ』に関する一連の取り組み」が、報道活動部門の大賞を受賞した。 「いますぐ逃げてください!」。元日に発生した能登半島地震で、東日本大震災以来となる大津波警報が発表され、同局では、アナウンサーが強い口調で避難を呼びかけた。その姿が話題を呼んだ。 代表で登壇した同局の井上二郎アナは「500人を超えるアナウンサーが紡いだ言葉、そして、局内にたくさんいる素晴らしいプロフェッショナルな仲間たちに支えられて、言葉を紡いできました。局外で言いますと、行政の皆さん、たくさんの方々にご協力をいただきました」と感謝した。 続けて「何より、全国にたくさんいらっしゃいます災害で身内を亡くしたご遺族の皆さんに、私たちは足を運んで、たくさんお話を伺ってきました」と回想。遺族からの「あの時、たったひと言、『早く逃げて』と言っておけば、身内を亡くさなかったのでは」「なぜあの時、あのひと言を言えなかったんだという後悔を抱えて生きています」という言葉が、はっきりと脳裏に焼き付く。 井上アナは「皆さんの思いを託されたと思って、活動を続けて参りました。これからも、言葉の力を信じて活動を続けていきたいと思っております」と誓った。
報知新聞社