広島・遠藤 原点回帰!ワインドアップ再解禁で快投 スピードよりもキレ 目の色変える25歳
「フェニックス・リーグ、広島1-3楽天」(13日、天福球場) 今季の鬱憤(うっぷん)を晴らすような躍動感だった。広島・遠藤淳志投手が7回1/3を5安打3失点(自責点2)の力投。「ストライク先行でいけた。真っすぐだけでなく、変化球でもストライクが取れていたので自信を持ちながら投げていました」と満足顔で振り返った。 球数が100球を超えた八回に制球の乱れから逆転を許したが、七回までは単打3本に抑える圧巻の投球だった。体調不良で離脱した滝田の代役として11日に合流。「滝田には申し訳ないけど、チャンスだと思って」と必死に腕を振った。 今季は球速の低下にも悩み、3年ぶりに1軍で白星をあげられなかった。そこで今秋は本来の持ち味であるキレを取り戻す取り組みに着手。この日は最速142キロながら「空振りもファウルも取れていた」と打者を押し込む場面も。「スピードよりもキレだなと再確認できた」と収穫の多いマウンドだった。 原点回帰が功を奏している。昨秋に一度はワインドアップを封印したが、「ボールに勢いがほしかったので戻しました」と今夏に再度解禁。この日も、ゆったりと振りかぶる美しいフォームで快投を見せ「しっくりきています。(フォームの)流れをこっちの方がつかみやすい」と手応えを口にした。 すでに目線は春を見据えている。「2月のキャンプを1軍で迎えるのと2軍で迎えるのは全然違う。試合だけでなく練習の姿勢もしっかりやっていきたい」と遠藤。来季8年目を迎える25歳が、目の色を変えている。