【Bリーグ】名古屋ダイヤモンドドルフィンズの表と裏 ── FIBAブレイク明けに乞うご期待
憧れの齋藤拓実から学ぶ「スピード感が一番勉強になっています」
新たに加入した加藤は特別指定としてB2の熊本ヴォルターズでプレーし、ルーキーシーズンはさいたまブロンコスでB3からプロキャリアをスタート。プレーオフでは、平均15.1点と活躍したが、B2昇格は叶わなかった。続く昨シーズンは福島ファイヤーボンズへ移籍し、加藤自身はB2へ昇格。そして今シーズンは名古屋Dへ迎えられ、1年毎にステップアップしてB1のコートにたどり着いた。 名古屋Dの齋藤や、マッチアップした千葉Jの富樫勇樹は学生時代から憧れてきた存在という。同じポイントガードとして齋藤から、「例えばシュートであれば、フローターとか足の位置とか細かいところを挙げれば、いっぱいあります。大まかなことで言えば、スピード感が一番勉強になっています。最大値ではなく、スピードをコントロールする緩やかさと軽やかさはすごく意識しています」と加藤は日々学び、同じようなプレースタイルでバックアップを務める。 加藤のプレーに対し、「出ている時間帯は試合をつなぐ良い仕事をし、持ち味もしっかり出せていると思います。アドバイスを求める貪欲さがあり、いろいろ質問もしてくれますし、僕も気づいたところがあれば、例えば今日の試合(11月10日の千葉J戦)でも、ひとつターンオーバーをしたプレーではスコアリングオプションに入っていなかったので、そこも試合中に話しました。昨日の試合では2ガードで一緒にコートに立ち、その時間帯もすごく良かったです」と齋藤は話し、FIBAブレイク期間で二人のケミストリーをさらに高めて行く。 リーグが再開する11月30日まで3週間弱。結果を残して来た表面を継続して発揮できるよう、「みんなが自分たちのプレーを信じて、コミットしてくれるようしていきたい」とデニスヘッドコーチは落とし込む。勝っても負けても14試合を通して課題が浮き彫りになった。練習によって正しい方向へ軌道修正できるかが、今後の結果につながっていく。掛け違えたボタンを直し、ほつれていれば付け替え、寒い冬を熱くするための身支度がはじまる。
泉誠一