レッズがドジャースを下剋上スイープ、3人限定オープナー作戦で元NPBのN・マルティネスが2勝目
◆米大リーグ レッズ4ー1ドジャース(26日・米オハイオ州シンシナティ=グレートアメリカンボールパーク) ナショナルリーグ中地区最下位のレッズが、同リーグ西地区首位のドジャースをスイープ(3連勝)する下剋上シリーズとなった。第3戦は、大谷の第1打席を封じるために、入念に計画された必勝オープナー作戦が見事にハマった。 この日の先発は救援左腕のスーターだ。前日の試合終了から30分後。風呂上がりにベル監督に呼び止められて、この日の先発が言い渡された。受けた司令は「先発して最初の打者3人と対戦すること」。ベッツ、フリーマン、大谷の3人限定の先発任務だった。 「監督に言われて、よし、と気合が入った。ベッツに打たれたけど、その後に続く2人のすごい打者を打ち取れて嬉しい。失投が許されない中、自分の球を狙ったところに投げることが大事だった。その後でニック(マルティネス)がいい仕事をしてくれたし、良かった」 16日(日本時間17日)、敵地のドジャース戦でも、オープナーの先陣として今季初の先発に起用され、チームの勝利につなげた。大谷&フリーマンの左打者が並ぶドジャースの、立ち上がりをいかに沈黙させるか。レッズの作戦が功を奏した。 救援投手は通常、誰と対戦するか予想できないが、今回は違った。前夜から前回対戦のビデオを研究し、3人の攻略に全力で備えた。フリーマンとは過去に何度も対戦しているが、大谷とは今季オープン戦を含め3度目の対戦。予習の効果を発揮した。 タスキを受けたのは、日本ハムとソフトバンクでプレーしたN・マルティネス。悪天候による試合中断まで4回1/3を1被安打無失点と好投し、今季2勝目を上げた。スーターの出来次第では、1回途中に出番が来る可能性もあれば、3者凡退で2回先頭からとなる可能性もあったため、初回が始まるとすぐにブルペンで投球練習を始めた。「大谷がダブルプレーにならなかった時点で、1回途中から行くことが分かった。結果的に長く投げられたし、投手陣みんないい仕事が出来てうれしい」とロングリリーフでド軍の強力打線を封じ込めた。 日本で何度も山本由伸投手と投げ合っているマルチネス。「彼との投げ合いは、いつも通り楽しかった。日本で何度も投げあった彼と、ここで投げ会えたことはとてもクールなこと。山本は常にフォームが安定していて、ユニークなやり投げ投法も、普段通りだった。ボールはとてもキレがあり、すごいカーブを何球か投げていた」と振り返った。
報知新聞社